古文が苦手で嫌いな高校生はとても多い。私も高校生のころは古文が嫌いで仕方がなかった。 活用が覚えられない、単語が意味が分からない、授業もつまらない…(先生ごめんなさい)。

古文攻略のキモは「いかに短期間で教科書レベルの古文を読めるようになるか」だ。 私は、受験勉強を始めてから1か月で教科書の古文を読めるようになった。その勉強法をここで解説する。

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古文の勉強法動画!

古文の授業の効率的な受け方!

古文の全体像と4つの能力・勉強

古文の勉強法の全体像を解説する。古文という科目は英語と勉強の仕方が似ている。 勉強手順としては、短文解釈→長文読解という順序で勉強していけばよい。そして古文読解力を構成するために必要な勉強は以下の4つだけだ。

  1. 古文単語を覚える
  2. 古典文法を覚える
  3. 短文解釈力を鍛える
  4. 長文読解力を鍛える

順番に解説しよう。

古文単語を覚える

あまりに当たり前なのでいちいち解説するまでもないのだが、単語が分からなければ古文は読めない。古典の勉強を始めたら古文単語を真っ先に覚えるようにしよう。 センター試験ならまず200語~300語程度、二次私大なら600語程度を目安に覚えて行けばよい。当然、覚えられるだけ覚えた方がいい。

古典文法を暗記する

古典文法は助動詞と助詞などのことだ。古典文法を覚える目的は2つある。

  • 目的①:品詞分解(短文解釈)ができるようになるため
  • 目的②:文法問題を解けるようになるため

一般的には②を連想すると思うが、本当に大切なのは①の「品詞分解ができるようになるため」だ。品詞分解とは英語で言う英文解釈と同じようなものだ。つまり古文でも読解英文法を身に付けることが先決だ。

また、助動詞や助詞、助動詞表を最初から丸暗記しようとするのはあまりおすすめしない。暗記が得意な人ならいいのだが、暗記が苦手な人はこの段階で高確率で挫折してしまうからだ。 まずは品詞分解できる程度の文法を身に付けて、あとは読解練習をしながら少しずつ助動詞助詞を完璧にしていけばいい。

古文の短文解釈力を鍛える

古文でいう短文解釈力とは、古文を正しく品詞分解して現代語訳を行う力のことだ。1文を正確に読める力のこと。実際は古典文法の学習の段階で自然と身につけることができることも多い。 古文を文節ごとに分解して、1つ1つの品詞を特定するトレーニングを積むことで短文解釈力をつけられる。

短い古文を何度も何度も読み込み、自然と品詞分解しながら訳ができるようになることが目標だ。 高校生は学校の教科書を使用してこの力を養うのが最も効率的だろう。その際は教科書ガイドを使用しよう。 教科書ガイドには、全文の品詞分解が書かれているので、時間をかけずに品詞分解の練習を行うことができる。

参考書を使用する場合は文法ドリルの問題をどんどん解きながら古典文法の運用を学んでいけばいい。教科書や講義系の参考書は辞書的に使用するのがふさわしい。

長文読解の読み込みを積む

短文を読めるようになったら、あとは長い古文の文章を読み切る力を養成しよう。 最初は短く簡単な古文(説話など)から始めて、徐々に難しく長い古文を読んでいくとスムーズに進められる。

古文にも「主語同一法」「主語転換法」をはじめとする読解テクニックがある。基本的なものから応用的なものまで、学力レベル・志望レベルに合わせて読解技術を参考書で身に付けると良いだろう。

また古文常識も重要だ。詳しくは後述するが、文章理解にも不可欠だし、直接古文常識を問う問題もあるから、センター・私大問わず古文常識を身に付けることが大切だ。実際は多くの文章を読み込むことで自然と身に付けることができる。

古文単語の覚え方

古文単語帳といえば『古文単語ゴロ565 増補改訂版』『マドンナ古文単語230』などが人気だ。 古文単語帳は何でもいいのでさっさと覚えよう。 どの単語帳が良い、悪いなんて考える暇があればさっさと全部覚えよう。私はゴロゴを1週間でざっと覚えた。 ここでは古文単語を覚える際のポイントを列挙しよう。

ゴロで覚えれば単語調べ時間がゼロに!

『古文単語ゴロ565 増補改訂版』は古文単語をゴロとイラストで覚えられる単語帳だ。受験生に大人気の本である。 人によってゴロの好みもあるので、パラパラ見て自分に合いそうなら使えばいい。私は基本的に女子には薦めていない。

よくある勘違いなのだが、ゴロはあくまで記憶の第一段階に過ぎない最終的にはゴロを介さずに単語→現代語訳を覚える必要がある。 私が考えるゴロの価値は、「単語調べに費やす時間をゼロにする」ことだと思っている。

時間が多少かかってもいいからゴロで単語の意味を思い出せるなら、文法や読解の勉強の際に、いちいち古文単語を調べる手間が省けるのだ。これは地味に時間短縮につながる。 ゴロでさっさと500語程度覚えるのは高1生、高2生にもおすすめだ。

高1高2模試では単純に単語や助動詞・助詞の訳を覚えれば解ける問題も多いので、模試で得点を短期間で伸ばしたい人には単語をゴロで覚えてみよう。 最後に、『古文単語ゴロ565 増補改訂版』はぜひCD付きのものを買おう。CDを聞いてゴロを唱えた方が記憶効率が良い。スキマ時間にCDを聞くだけでサクサク記憶することができる。

漢字を当てはめて覚えよう

古文単語の多くは漢字を当てはめることができる。漢字が分かればその現代語訳もイメージすることができる。

  • いぎたなし→「寝汚し」
  • くちをし→「口惜し」
  • すさび→「遊び」

手持ちの単語帳に、古文単語の漢字表も載っていたらぜひ漢字を当てはめて覚えるようにしよう。 古文単語と言っても現代語の元になっている言葉なので、漢字を当てはめればだいたい現代語訳の意味もイメージすることができる。 漢字を当てはめられない、現代語と全然意味が違う単語だけ集中的に覚えれば効率的だ

古典文法の勉強法

ここからは古典文法の勉強法を解説する。

古典文法は勉強するな?

誤解しないで読んでほしいのだが、古典文法は間違いなく古文攻略には必要だ。しかし、最初から文法や助動詞表を完璧に暗記する必要はない まず第一に、助動詞表を覚えることは結局丸暗記だ。

暗記が得意な人は上手くできるが、ほとんどの高校生には大変だ。 たとえるなら英語の勉強の初っ端から『ネクステ―ジ』を完璧に暗記するようなもの。できる人は出来るが、出来ない人には全く出来ないのだ。

苦手意識の強い人こそ読解から入ろう

私は古文を勉強する時、いきなり『古文読解ゴロ565』の文法講義で文法をさらっと流してからいきなり短文解釈の勉強に入った

たしかその前に古典文法を少しだけ講義本で読んだとは思うので、『富井の古典文法をはじめからていねいに』などを3日くらいで読んでから短文解釈の勉強をすることをおすすめする。 『古文読解ゴロ565』を勉強した後に、『古典文法ゴロゴ』で文法の総復習を行った。みなさんもこのようにやってみよう。

  • 講義本を3日で通読する(授業を真面目に受けている人は飛ばしても良い)
  • なるべく早めに短文解釈を行う(教科書ガイドがベスト)
  • 古文を読めるようになったら文法ノートなどを暗記する

いきなり短文解釈なんてできるの? 結局助動詞表を暗記しないとできないのでは?

こう思う人もいるかもしれない。先に結論を言うと「短文解釈では助動詞表をカンニングしながらやる」のだ。次項で詳しく解説しよう。

古文の短文解釈の勉強法

古文の短文解釈では英語と同じようなものだとイメージしてほしい。1文を品詞分解して現代語訳を作れるようにするのだ。たとえば以下のような感じだ。 男/も/す/なる/日記と/いふ/もの/を (この下に各品詞の種類・意味・活用形を略字で書く)詳しくは後述する。

古文解釈の勉強の目的と目標とは?

  • 目的は、古文を読めるようにするため
  • 目標は、自力で品詞分解を行い、現代語訳をできるようにすること

目的は当たり前の話だ。あなたに覚えてほしいのは目標。

古文を自力で読めるようにするためには、普段の教科書やテキストの古文を自力で品詞分解をしながら現代語訳を【スラスラ】出来るようにすることが必要。」

高校生なら教科書ガイドがベスト!

あなたが高校生なら、教科書ガイドを使用して勉強するのが最も効率が良いと思う。定期テスト対策をしながら、同時に受験向きの古文解釈力も鍛えられるからだ。 教科書ガイドは大きめの書店に行けばある。近くに大きい書店がない人は「教科書ガイドドットコム」などで探してみよう。

古典の教科書ガイドには、本文のほぼすべての 古典の教科書ガイドには、本文のほぼすべての品詞分解が載っている。この品詞分解を見ながら文章を読む。そして最終的には自力で品詞確定と現代語訳をできるようにする。

  • ここの「む」は下に「と」があるから「意志」 ここの「む」は下に「と」があるから「意志」
  • 「ばや」は「したい」だからここは「見たい」と訳す 「ばや」は「したい」だからここは「見たい」と訳す
  • 「なり」は下が体言だから断定の「なり」

このように文章を分解し、意味を判別しながら読み進めよう。

品詞分解の具体的な勉強手順

具体的な学習ステップは以下の通りだ。

教科書本文をコピーして、文節ごとに区切る

手持ちの教科書・参考書の本文をコピーして、それに書き込んでいこう。テキストは復習のために何も書き込まないようにしよう。 学校ではノートに本文を書かされることもあるので、それをそのまま活用しよう。

その際は、本文はボールペンで、現代語訳や品詞分解は赤ペンで書くといいだろう。赤シートで隠してテストできるようにするためだ。(本文はシャーペンでもOK)

教科書ガイドを見ながら、本文に品詞を書き込む

教科書ガイドを見ながら、本文に動詞・助動詞・助詞を赤ペンなどで書き込んでいく(実際は、赤ペンじゃなくてオレンジペンやピンク色のペンの方がきちんと隠れる)。 ある程度古典文法が出来るなら、まずは自分で品詞を書き込んでみるといいでしょう。(フリクションボールペンを使おう) この際、気を付けるべきポイントがある。

それは「なぜこの助動詞なのか・意味なのか、をガイドと助動詞表を見ながら確認する」ことだ。品詞を書き込む時、ただ何も考えずに書き込んでは意味がない。

一通り終わったら、教科書本文を見て、助動詞助詞と現代語訳を言ってみる。

一度品詞分解を行ったら、それを自力で出来るようにする勉強を行う。以下の古文を品詞分解をしてみよう。

男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。
男も/す/なる/日記と/いふ/ものを、女も/し/て/み/む/とて/する/なり。

  • 「す」サ変動詞の終止形(下が終止形接続だから)
  • 「なる」伝聞推定の助動詞、連体形(終止形接続だから断定ではなく伝聞推定、下が体言だから連体形)
  • 「いふ」四段・連体形
  • 「し」サ変・連用形(下が連用形接続の接続助詞「て」なので連用形)
  • 「て」接続助詞
  • 「み」上一段・未然形(下が未然形接続の「む」なので未然形)
  • 「む」意志・終止形(下に「と」があるので意志の意味)
  • 「とて」格助詞
  • 「する」サ変・連体形(下が断定の助動詞なので連体形)
  • 「なり」断定の助動詞・終止形(上が連体形なので伝聞ではなく断定)

(    )の部分は「識別の根拠」で、書かなくもいいので考えながら書き込むことが大事だ。 慣れてきたら係助詞や格助詞、接続詞を1個1個細かく判別してもよいが、初めは主な助動詞や助詞のみ判別して行っても良い。

また、「男も」の部分など普通に現代語の感覚で読める部分は、いちいち品詞分解しなくてもいい。

本文を音読しながら内容を理解できるようにする

本文を完璧に理解したら、その文章を何度も何度も音読してみよう。頭の中で品詞分解や現代語訳を作りながら、古文本文をスラスラ読めるようになるまで音読しよう。 初日の学習で必ず5回は音読しよう

その後、授業中や定期テスト前などを合わせて20回音読・読み込み練習をしよう。 音読することで古文のリズムに慣れることができる。文節ごとにポーズを入れながら音読して、頭の中で高速で品詞分解しながら音読できれば最高だ。

授業中などに友達に本文を説明してあげる

古文が苦手な人に、教科書の本文内容を解説してみるのは、非常に良いアウトプットになる。単語を教えて、解釈が難しい部分の品詞分解をしながら現代語訳を教えることで、最高の復習になるのだ。

その古文が『源氏物語』『更級日記』『大鏡』など有名な物ならば、作品の基礎知識や登場人物なども解説できるようにしておけば、読解力をグングン上げることができる。

古文読解の勉強法

短文を読めるようになったら短くて簡単な古文から入り、徐々に読み慣れを作っていくとよい。『源氏物語』などは比較的難しいので、説話集など平易な古文から読み始めると良いだろう。

読解力は結局、読解量に比例する!

英語と同じく、古文の読解力は「出来るだけ多くの古文を読んでいく」ことでしか伸ばすことは出来ない。100本、200本と古文を読んでいくことを目標に計画を立てて勉強してほしい。 私がおすすめするのは以下の本だ。

合計すると215本の古文を読むことになる。難関大学受験生もこの4冊をしっかり読み込めば十分戦える力を付けることができるだろう。センター試験、マーチレベルを志望する人は『古文読解ゴロ565』『古文上達 基礎編 読解と演習45 』をまずはマスターすることを目標にすると良い。

古文の文章展開、オチをつかめるようになれ!

古文は現代文よりも単純な文章が多い。古文は「恋愛の話」「世の無常の話」「自然の話」などが多い。また主な登場人物も基本的には2人~3人だ。 あなたが古文を読むときに意識してほしいのは「メインの登場人物はだれか」「何がテーマの話なのか」「結局どうなるのか(オチ)」を考えることだ。

登場人物には○をつけて、主語が省略されている部分には主語を補いながら読み進めるようにしよう。 そして人物関係にも注目し、場面ごとの状況をつかむようにしてほしい。段落が変わったら場面が変わったのかな? と考えて読んでみよう。 こういった文章展開を掴めるようになるにはやはり数多くの古文を読み進めていくしかない。

古文読解法を学んで「常識」にする

主語転換法や、敬語から主語・目的語を把握する技術、和歌や場面把握の方法など、古文読解にもテクニックがあるので、ぜひ身に付けてほしい。 『富井の古文読解をはじめからていねいに』は初級レベルでも十分に理解できる内容の本だ。

たとえば『古文読解ゴロゴ』を終えた後に本書を読み、そしてもう一度『古文読解ゴロゴ』を復習してみると良い。『読解はじてい』で学んだ知識を生かしながらもう一度古文を読んでみよう。 『元井太郎の古文読解が面白いほどできる本』は早稲田東大など難関向けの読解テクニック本。

目からウロコの読解・解答法について学べるが、土台となる読解力がないと使いこなせないと思うので、『土屋の古文』までは最低読みこなしてからやった方がいいと思う。

古文常識を学ぶ

1000年前の日本は現代とはあらゆる部分で違う常識がある。風習が違うし、価値観も違う、宗教観も違う。このように当時の常識を知らなければ、古文の内容を理解できないことがある。

古文常識は意外に古文で得点するために重要な要素となっている。難関大になるほど古文常識が重要になってくる。

上のいずれか1冊を読んでみると良い。読むタイミングとしては『古文上達基礎編』や『土屋の古文100』を終わったあたりがいいだろう。私は受験勉強する時に『マドンナ』を読み、受験後に『速読』も読んだ。

『マドンナ』は解説が柔らかめ。空き時間に息抜きとして読むのに向いている。私も勉強の休憩時間にソファーに寝そべりながら読んだ記憶がある。 『速読古文常識』はZ会らしく硬めの解説。好きな方を選ぶと良い。