今回は、大学受験の漢文参考書のベストセラー『漢文早覚え速答法』をご紹介する。

本書は20年来の大ベストセラーである。最近パワーアップ版が出て読みやすくなった。

本書の構成と使い方を解説しよう。

『漢文早覚え速答法』とは

  • [ジャンル]句形+漢字 暗記本
  • [問題数]10個の句形、約100個の漢字、考試の道 他
  • [難易度]易しめ:レ点など知っていればOK
  • [到達レベル]基礎→難関:句法知識ゼロ→センター満点、マーチ合格点(20題~30題演習が必要)
  • [勉強期間]2週間:句形を5日、漢字を1日、考試の道を5日間+総復習
  • [使用目的]入試に必要な漢文知識を身に付けるため
  • [勉強目標]句法と漢字を完璧に覚える、考試の道をスラスラ音読できる
  • [対象者]二次試験がある人、私立受験者

『漢文早覚え速答法』は漢文の句法と漢字をインプットする参考書だ。「10のいがよみ公式」と言う句形の知識と、100個程度の漢字の読みと意味をメインで勉強する。

近年改訂され、左側が改訂版、右側が旧版だ。とはいえ内容はほとんど変わっていないので、これから購入する人は新しい方を選べばいいだろう。すでに持っている人がわざわざ買いなおす必要はない。

速答法は最後に「考試の道」という漢文の長文に句形と漢字が全て詰まった文章がある。

これを読み込むことで、本書で習った句形や漢字などの知識をまとめて覚えてしまう。

これは漢文版「DUO+速単」と言えばよいだろうか。1つの長い長文を読むことで、本書の句形と漢字を全て復習できてしまうという大変効率的なものだ。

  1. 10のいがよみ公式(句形)
  2. 約100個の漢字
  3. 句形と漢字を詰め込んだ「考試の道」

この3つが速答法のメインコンテンツだ。

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早覚え速答法の対象レベル・到達レベル

早覚え速答法は大学受験用の参考書であり、入門書ではない

したがって、学校で一通り漢文の勉強をした高校3年生にはおすすめできるが、高校1年生や漢文の知識が皆無の受験生にはすすめられない。

レ点や一二点からイマイチよくわかっていない人は『三羽邦美の超基礎がため漢文教室』を先に読んでおくといいだろう。一応学校で漢文をやったことがある人なら、いきなり速答法を使っても大丈夫なことが多い。

到達レベルだが、受験に必要な知識は一通り身に付けることができる。しかしこれ1冊で全てOKというわけではない

センター試験で高得点を取りたいなら過去問演習が不可欠だ。難関私立大学・国公立大学を受験するならそれ相応の問題集を勉強する必要がある。

ただし、センター試験や標準的な私大・2次試験しかない人なら速答法1冊で「なんとかしのげるレベル」にもっていくことは十分可能だ。

自分の志望大学と学力レベルに合わせて問題演習をしてほしい。

早覚え速答法の使い方・勉強法

  1. 全般的に共通する勉強法は「音読」。漢文を声に出して書き下し、現代語訳を言っていく作業を基本とする。
  2. まずは10のいがよみ公式を覚える。まとめを見た後に問題を解く。書き下しと現代語訳を自力でスラスラ言えるようになるまで音読を繰り返す。
  3. 10のいがよみを終えたら漢字を覚える(これは10分くらいで終わる)。毎日漢字をザーッとチェックして完璧に覚える。
  4. 「考試の道」の読み込みを始める。長い漢文なので何セットかに分割して行うと良い。
  5. 「考試の道」を全て書き下せるようになったら毎日1回は全文を音読する。それを最低1~2週間は繰り返す。
  6. 別冊の「センター対策」などの実戦演習を解く(必要な者のみ)。
  7. センター過去問や問題集で問題演習をしながら、定期的に「考試の道」を復習する。

このような手順で「考試の道」を2週間で勉強し、センター過去問の本試を10年分解けば、センスのある人ならセンター漢文や模試で満点近い得点を出せるようになるだろう。

センター漢文はなるべく本試の全年度分を解いて、その後必要に応じて『漢文道場 入門から実戦まで』や『得点奪取漢文―記述対策 (河合塾SERIES)』を勉強するといい。

他の漢文の参考書・問題集については以下もチェックしておこう。