あなたは受験勉強で最も重要なものは何かわかっているだろうか。

それがわからないまま勉強しても合格は難しい。

大学受験において、欠かしてはいけないツボのようなものがある。

大学入試にも勉強法にも本当に大切な本質がある。

それを理解して勉強することで、あなたの勉強効率は何倍にもなる。

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試験は結局のところ記憶すれば解ける!

試験で重要なのは記憶することだ。覚えないと得点できない。何かを理解しても、結局は覚えなければ話にならない。

とはいっても、「記憶すること」だけだと誤解する人もいると思うので、私が考えるその定義をまとめてみよう。

「記憶する」とは、理解を伴って、正しくアウトプットできるように覚えるということ。

当然、丸暗記ではダメだ。きちんと理解した上で、問題演習などを通してアウトプットできるように覚えることが「記憶する」ということだ。

もちろん、思考力も重要であることは言うまでもない。とはいっても軸を2つにするとややこしいので、「思考力=解答への思考回路」もある意味、身体で覚えるという意味で、記憶するという言葉でまとめさせてもらう。

思考力も、突き詰めれば反射的に考えるようにならなければいけない。つまり身体で覚えることが大事なのだ

じゃあ英語や古典などの言語系科目はどうか。これらの科目も、基礎知識の記憶が勉強の大半を占める。長文読解が出来るようになって初めて思考力を養成する勉強になる。

単熟語暗記や英文法は基礎体力と同じ。先立つものは記憶なのだ。

思考系科目もまとめて「体で覚える」つもりで勉強しよう

ちなみにだが、私は当HPでたびたび「暗記系科目」「思考系科目」という言葉を使用している。これらの科目の内訳は以下のような感じだ。

  • 暗記系科目:理社、単熟語、漢字や背景知識、古典文法、数学の解法など
  • 思考系科目:英文読解、現代文や数学など

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受験勉強で最も重要なのは復習だ

受験勉強はイコール記憶することだと言っていい。そして記憶するためには反復学習が不可欠だ。あなたは以下の2つの勉強で、得点に直結するものはどれかわかるだろうか。

  • A:明日は試験だ。この初めて習う範囲を1時間やろう。
  • B:明日は試験だ。今まで習った範囲を1時間復習しよう。

一般的に、試験で取れるのはBの方だろう。理由はわかるだろうか? わからないなら、スポーツで考えてみよう。

  • A:明日は試合だ。初めて習うテクニックを練習してみよう。
  • B:明日は試合だ。基礎的なドリブルやシュートの確認しよう。

試合では付け焼刃の技術は役立たずだ。毎日毎日、何度も反復練習している技術だけを頼りにすることができる。

勉強でも全く一緒だ。試験では生半可な知識は使い物にならない5回10回と反復して完全に「自分のもの」となった知識だけが得点につながるのだ。

「直前期になって新しい参考書を勉強しても効果が薄い」と言うのはこれが理由だ。直前期は今まで勉強してきた参考書を復習するのが有効なのだ。

私が当HPで紹介している「おすすめの勉強法の参考書」も勉強法も、全ては効率よく覚えるため。効率よく復習するためのものがほとんどなのだ。

これさえわかれば、あなたの勉強法は無駄のないシンプルなものになるだろう。受験勉強をシンプルに考えられれば簡単になる。

試験で必要な知識量を知れば勉強が簡単になる

試験勉強で必要な勉強量を定量的に考えるようにしよう。定量的に考えることができれば、大学受験はとても簡単に考えることができる。

難関大の英語で必要な記憶量

英単語、英熟語は6000語レベルは覚えるべきだ。見出し語で換算するとおよそ3000語~4000語。単語帳で言うと3冊~4冊くらい。

1冊の単語帳を毎日1時間勉強したとして、およそ2か月以内で覚えられると計算すると、必要な勉強時間は240時間。ただし実際は忘れたりして記憶のメンテナンスも必要だから、完全に覚えるためには300時間くらいはかかるだろう。

英文法だと、ネクステ―ジなどの問題集はだいたい1000個以上の問題を収録しているからだいたい1000個。ネクステ―ジ1冊を覚えこむまでにおよそ50~100時間はかかると思う。

英文解釈のテキストは、『英文読解入門基本はここだ!』『入門英文解釈の技術70』『基礎英文解釈の技術100』を勉強した場合、300本程度の例文で読解技術を覚えることになる(かぶりはある)。

基本はここだは30時間、技術70は演習問題までやれば100時間程度かかるだろう。基礎100だと150時間程度か。合わせて300時間弱かかる。

英語長文については、最低でも300本は読み込まなければならないだろう。1本2分くらいで読めるとする。合計20回は読み込むとする。最低でも200時間はかかる。問題集だともっとかかるので、実際は300時間~400時間はかかるだろう。

ここまでの時間を合わせると、難関大の英語を攻略するには最低でも1000時間はかかるのではないか。もちろんこれらは皮算用なので、実際はもっと少ない時間で出来るかもしれない。

とはいえ、私は受験勉強で合計3000時間くらいは勉強したので、1000時間程度はかかると思って勉強してもいいと思う。

ということは、受験まで残り300日あるとすれば、毎日3時間以上は勉強する必要があることがわかるはずだ。人によっては3500時間以上かかる人も当然いるはずだ。

いますぐ、「1日○時間で受かる」といった幻想からは脱却しなければならない。それは「1日2時間の練習で甲子園いけるよ!」という言葉を信じるくらい愚かなことなのだ。

  • 受験勉強は人生と同じ。現実的な人間のみが成功を収めることができる。

難関大の数学で必要な記憶量

増補2訂版 数学は暗記だ! (大学受験合格請負シリーズ)』では数学の勉強=解法知識のストックと言う風に考えている。これによれば非常に勉強がシンプルになるだろう。

青チャートを軸に勉強を進める場合、例題数が決まっているので、必要な勉強量がわかる。

和田式では1時間2題3題を基本で進めることを提唱している。残り時間から必要な勉強時間も一目でわかるようになっている。

難関大の現代文で必要な記憶量

現代文はセンスも関わってくるので、明確な基準は参考にならない。「共通テスト10点」という、ほぼ壊滅的な状態から勉強を始めた私の場合の勉強量で考えてみよう。

  • 漢字:2000個程度
  • 背景知識:200語程度
  • 問題集:50題~100題

漢字は1日15分程度やれば6か月程度で覚えられるだろう。50時間以内で覚えられるはず。背景知識の勉強も50時間あれば十分だろう。

問題集については1問勉強するのにだいたい60分程度かかる(解くのと復習)。何回か行う復習の時間も含めると、問題集を解くのは合計200時間くらいを計算していいだろう。

現代文の合計勉強時間は300時間を目安とてみる。あくまで参考程度にしてほしい。

難関大の古典で必要な記憶量

単語はおよそ600語。古典文法で覚えることは30~50項目程度。長文は200本~300本くらいが目安。

単語はゴロゴを使用すれば10時間~20時間で余裕で覚えられる。古典文法は基礎理解は3時間もあれば十分。ノートでの暗記は10時間くらいでいいだろう。

長文は1本読み込むだけなら20分程度で済む。復習含めて1本40分程度と計算しよう。300本読み込むなら200時間かかる。

実際、古文が簡単な学部を受験する人なら、長文は100本も読めば十分なこともある。その場合は70時間程度で済む。古文全体の勉強時間も100時間程度で押さえた方がいい人もいる。

漢文はもっと簡単だ。『漢文早覚え速答法 パワーアップ版 (大学受験VBOOKS)』などを1冊勉強すればとりあえず最低限の対策は完了することもある。

問題集を1冊2冊勉強すれば、共通テスト含むだいたいの大学は攻略できる。勉強時間は50時間程度か。

難関大の歴史で必要な記憶量

難関大の歴史攻略には4000語程度覚えればいいとよく言われている。『一問一答 日本史Bターゲット4000』はそれを如実に表していると言っていいだろう。共通テストレベルならおよそ2000語程度だろう。

歴史は勉強法次第で勉強時間が大きく変わってしまうが、全部でだいたい500時間くらいだと考えていいだろう。

漫画を読むのに10時間。実況中継を4冊読むのに30時間程度か。教科書暗記には200時間程度かかると踏んだ方がいいだろう。

学力が上がる理論解説

受験勉強は方法を間違うと全く成績が上がらない恐ろしい試験だ。1年間浪人したのに、現役時に受かった大学にしか合格しない人もいる。

高校1年生から受験勉強を始め、1浪し、それでも志望大学に合格しない人もいる。

ハッキリ言ってこんな人は不幸だ。合格しなかったことが不幸ではない。正しい勉強法を知らなかったことが不幸なのだ。

そして「自分には才能がない」と自身にレッテルを貼って、自信を喪失することは非常に残念なことだ。

努力がきちんと実になるような勉強には、必ず守るべき原則がある。1つ1つ紹介したい。

学力が上がる仕組みとは?

学力が上がるということは試験で解ける問題が増えるということだ。ではどうすれば試験で問題が解けるようになるのか。それには2つしかない。

  1. 確かな知識を身に付けること
  2. 正解を導く思考回路を身に付けること

よりたくさん覚えて、よりたくさんの解き方を身に付ければ問題は解けるようになる。成績を伸ばしたいなら知識量を増やせばよい。

例えば歴史などは典型的だ。結局歴史とは覚えているかどうかで得点が決まるのだから、覚えれば合格点が取れる。

英国数などの思考科目も、必要な知識を覚えて、その知識を持って問題に応用する力(運用力)を伸ばせば合格点が取れる。

知識を増やすためにはどうすれば?

知識を増やすのは簡単だ。たくさんの事項を暗記すればいいのである。「その暗記が大変なんだよ!」という意見があるだろうが、コツを掴めば暗記はそこまで大変ではない。

暗記力を向上させることは、受験で合格するには必要不可欠だ。暗記なくして合格は決してありえない。暗記が嫌でどうしてもやれない人は受験をあきらめるしかない。

受験に必要な事項を暗記知るためには、暗記の技術を磨く必要がある。それらは『一瞬で思い出せる頭をつくる 機械的記憶法』『学習の作法』を読んで学んでほしい。

  • 暗記には技術がある。効率的な暗記方法を知ることが合格のカギ

思考力・解答力を高めるにはどうすれば?

英国数や理社の論述問題など、知識だけでは解けない問題も試験には存在する。自分が持っている知識を試験で正しく運用する能力をまとめて思考力を呼んでいる。

知識よりもこの思考力を高める方が難しい。なぜなら、思考力を正しく向上させるような勉強法を解説している人はほとんどいないからだ。

思考力を高めるためには、

  1. 学習の作法を身に付けること
  2. シャドウティーチングにより思考回路を形成すること

この2つが有効だ。シャドウティーチングとは『学習の作法』で天流先生が提唱している勉強法で、一言で言えば「なぜその答えが導けるか説明する」ことだ。これを実践することで思考力はどんどん高まっていく。

  • 思考力や解答力を高めるにはシャドウティーチングが最も有効。

成績を上げるための勉強法の原則

学力を上げるための要素をお話ししたが、学力を上げるためにはいくつか原則がある。

  1. 学力レベルに合った勉強をする
  2. 「学習の作法」に則った勉強をする
  3. 出来るようになるまで復習を繰り返す
  4. 目的と目標に適った勉強をする

学力レベルに合った勉強をする

  • 基礎単語を覚えていないのにターゲットをやってしまう
  • 基礎英文法の理解も解釈も身に付けていないのにネクステ―ジをやってしまう
  • 基本作法が身に付いていないのに『565パターン集』をやってしまう
  • 現代文が得意でないのに『格闘する』をやってしまう
  • 基礎計算力が壊滅的なのに青チャートをやってしまう
  • 歴史でイメージ形成が出来ていないのに教科書や『100題』をやってしまう

このような事例に当てはまる人はとても多いと思う。もし今使っているテキストが使いにくいと感じるなら、学力レベルが合っていない可能性がある。

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成績が上がらない最も大きな原因は身の丈に合わない勉強をしているということだ。身の丈に合わない参考書を勉強しても理解できないため、勉強をしても一向に成績が上がらないのだ。

受験業界ではこの考えはまだまだ浸透していない。受験生も身の丈に合った勉強が重要だということを認識していない。あなたはもしかすると自分の学力レベルに合った勉強という言葉自体、初めて目にしたのではないか?

受験生はついカッコつけたり見栄を張ったりして「合格した人が使っていたテキスト」に手を出そうとする。これが落とし穴なのだ。

テニスなど道具を使うスポーツを考えてみてほしい。自分の能力合わない道具を使っても、あなたのパフォーマンスは決して向上しない。

あなたが非力なのに、プロが使用するモデルのテニスラケットを使っても、決して使いこなせない。実際にテニスをする人ならわかるだろうが、プロが使っているラケットを無理して使っている人は多い。勉強も全く同じである。

最も重要なことは自分の学力レベルに合った勉強をすること。

受講する予備校の授業や使用する参考書には最新の注意を払わなければならない。この際、学校の教師や周りの受験生、大学生がおススメする参考書を安易に使用しないこと

彼らはまず受験の素人だし、参考書について大して詳しくないし、おすすめする参考書のレベルがあなたに合っていないことが多いからだ。

ハッキリ言って、英語の偏差値が60もないのに『ターゲット1900』『基礎長文問題精講』などをおすすめする人は論外だ。

学習の作法に則った勉強をする

「学習の作法」とは、『学習の作法』という本で解説されている勉強法の基本的な習慣、頭の使い方などのことだ。これを身に付けない限り、学力は決してつかないといっても良い。

詳しくは『学習の作法』を何度も読んでほしい。偏差値50以下の人は必ず学習の作法を読んで作法を1から身に付けなければならない

作法を身に付けていない人が難関大学に合格することは決してないと言っていい。

学習の作法を身に付ければ優等生と同じ能力を身に付けられる。必読の書。

正しい復習を何度も繰り返す

成績が伸びない原因で、最も大きいものの1つと思われるのが「復習しない」というものだ。復習しない受験生は間違いなく落ちる。

成績が上がりません。覚えられません。

こういう人の99%は5回、10回と復習をしていない。復習に絶対こなすべき回数というのはないが、5回も繰り返していないのに、何か身に付くことは決してない。

あなたがスポーツや音楽などの経験があるなら思い出してほしい。何か一つでも技術を身に付けるとき、2回3回で完璧に身に付けることができただろうか。出来るようになるまで5回10回と反復するだろう。勉強も全く同じだ。

なぜ勉強になると数回で身に付くようになると考えるのか? 全く持って甘い認識である。何回復習するなんていう基準なんて持たなくていい。身に付くまで反復するだけだ

  • 学力向上に復習は欠かせない。身に付くまで5回10回と復習する覚悟と習慣を持て

スポーツをやっていた人間の学力が伸びやすいのは、身に付くまで何度も反復できる忍耐力や習慣があるからだと思う。

目的と目標に合った勉強をする

英語や古典などの言語系科目。英文読解や現代文、数学などの思考系科目。社会などの暗記系科目。勉強にはそれぞれタイプがあるが、それぞれの勉強に合った勉強法というものがある。

例えば言語系科目で大切な勉強法とは音読だ。もちろん暗記系科目でも有効だ。思考系科目で最も重要な勉強法はシャドウティーチングだ。暗記系科目で最も重要な勉強法はイメージ、高速復習だ。

それぞれのタイプに合った勉強法を使い分けることが効率的な勉強になる。そのためには勉強や参考書の目的と目標に合った勉強をセレクトすることが大切だ。各科目の勉強の目的と目標を挙げてみよう。

各科目の目的と目標
科目 目的 目標
単熟語 英文読解のため 即答できる
英文法 読解・文法問題のため 説明できる
英文解釈 読解のため 説明できる
英文読解 読解のため スラスラ読める
漢字・語彙 読解のため 即答できる
背景知識 読解のため 説明できる
読解法 読解のため 説明できる
問題集 読解のため 説明できる
古文単語 読解のため 即答できる
文法 読解/文法問題のため 品詞分解/説明できる
短文解釈 読解のため 品詞分解できる
古文常識 読解/知識問題のため 説明できる
長文問題集 読解のため スラスラ読める
漢文句法 読解のため 書き下し
長文問題集 読解のため 読める/説明できる
数学講義本 解法理解のため 説明できる
解法暗記本 解くため 説明できる
社会講義本 理解するため 説明できる
一問一答 問題を解くため 即答できる
問題集 問題を解くため 即答できる

受験勉強で最も重要な復習のやり方・方法

勉強において最も重要と言ってもよい「復習の作法」を解説する。

  1. 復習の目的
  2. 復習の回数
  3. 復習のタイミング
  4. 復習のメリハリの付け方
  5. 復習の高速化

この5つについて順番に解説する。

復習する目的とは?

まずは復習する目的から。

覚えた知識をキープするため

繰り返すことで習得した技術を無意識で出来るようにするため

英単語などの暗記モノは「その日のうちでは完璧に覚え」ても、次の日になったらけっこう忘れてしまっている。それをまた完璧に覚えた状態に戻すのが復習。

もう一つは「技術の無意識化」だ。数学や国語の解き方、英文解釈・読解など、「思考回路の形成」が重要な科目においては「こうやって正解を導く」という作業を、たとえば学校や予備校の先生がスラスラと行えるくらいの状態に持っていくことが大切だ。

「無意識化」は言葉が難しいのでテニスでたとえてみよう。

初心者のうちは「ラケットを引いて、体を横に向けて、ボールを体より前にして打つ」というように打ち方を習います。最初のうちは身体のドコを、動かせばいいのかわからないので、とてもぎこちありません。
しかし練習を重ねるうち上で習ったことは考えなくても無意識のうちにできるようになってきます。身体が覚える、といってもいいでしょう。

実際の勉強で考えてみよう。英語ならば、はじめのうちはSVOCMを丁寧に意識しないと読めなかった英文が、読み込みを繰り返すうちに自然と構造がわかって訳もスラスラ出来るようになってくる。

復習にはこのように「記憶のメンテナンス」と「無意識化(体で覚える)」という目的がある。

何回復習すればいいのか?

復習の回数はあまり決めない方がいい。回数を決めてしまうと「○回やればOK」という風に「回数をこなすことが目的」になってしまうからだ。

とはいえ、1回や2回程度の復習で試験で使えるくらい覚えられるような人はほとんどいない。一応の目安を紹介するが、科目や参考書によって変化するし、回数をこなすことが本当に大事なことではないので注意してほしい。

私は「暗記系」と「思考系」「言語系」で復習の頻度を変えていた。

  • 暗記系:4回×2周3周(覚えるまで)
  • 思考系:4回~5回
  • 言語系:20回~30回

 

  • 暗記系・・・単語、文法、用語暗記

単語帳や世界史の用語暗記は「当日の夜、翌日、3日後、1週間後」で復習を行いながら学習を行い、
それをさらに2周、3周と繰り返した。

単語帳は1ヶ月で10周くらいして、遅くても2ヶ月でだいたい覚えていた。FOMULAも単語王もDUOも。1周する度にどんどん回すスピードをあげていくのがポイント。覚えてないものだけにフォーカスして復習すれば効率よく復習できる。

  • 思考系・・・英文読解、国語、数学

理解を要する勉強は「回数より質」だ。5回も10回も復習するよりは、1回1回を丁寧に復習しよう。

これらの勉強の復習で大切なポイントは「解説しながら答えられる」「覚えた読解技術や計算法を無意識に使えるようにする」ということだ。

丁寧に復習すれば5回程度で習得できる場合もあるが、当然それ以上に復習しなければならない場合もある。

私は本当に大事だと思ったテキストは7回~10回程度復習していた。現代文のアクセスや英文解釈の技術など。

  • 言語系・・・英文読解、古文・漢文読解

英語や古文漢文の言語系の復習は4、5回じゃ足りない。言葉は何回も何十回も反復して初めて「無意識で読める」ようになる。

最低20回は読み込んでほしいが、ここでも「ただ音読を繰り返す」だけではダメ。

きちんと意味を理解しながら集中して音読する」ということを積み重ねよう。これを英語長文、古文で100本、200本と繰り返せば学力は大いに向上する。

私は「速読英単語」「速読英熟語」の英文100本を読み込んで、共通テスト英語を時間内に読み切れる読解力がついた。古文は『読解ゴロゴ』『土屋の古文100』『古文上達 読解と演習56』の3冊を読み込んで古文の読解力を高めた。

勉強法については「英語長文の勉強法」「古文 参考書ルート」も見ておこう。

復習のタイミングは?期間は?

復習のタイミングには諸説あるが、私はどのようなタイミングでもいいと思っている。よく「エビングハウスの忘却曲線」が話題に上るが、本当に大事なことは復習を実行することなので、タイミングについてはゴチャゴチャ考えなくてもいいだろう。

私は「1-3-1-3-1のタイミング」をおすすめしている。つまり1日後→3日後→7日後→3週間後→1か月後、こういったタイミングで復習するのだ。

  • 「1-3-1-3-1」のタイミングで復習しよう

効率よく行う復習のメリハリの付け方

復習は基本的に「出来ないとこだけやる」のが良い。しかしそういう復習をしていると「覚え忘れはないかなぁ?」と不安になる。そこで私がやっていたおすすめの復習のやり方を紹介する。

①参考書の1周目

翌日、3日後、1週間後、3週間後の復習を行う。(この時は覚えてないものだけ復習する)

②参考書の2周目

2周目に入るときは「全部解き直す」。この時に「1周目では合ってたのに2回目に間違えた問題」があればチェックして復習する。あまり厚くない参考書なら1週間程度で復習を終わらせられるだろう。2周目も翌日の復習はしたほうがいいだろう。

③参考書の3周目

もう一度全て解きなおす。ここで間違えた問題は再びチェックを入れて復習。この頃には参考書の9割以上を覚えられるように復習しよう。これくらい復習しても習得度が低い場合、理解が足りていない、インプットが弱い可能性が高い。勉強法を見直すべきだ。

  • 覚えてないものにフォーカスして無駄なく復習しよう

どれくらい復習すれば次のテキストに移っていいの?

勉強している時、完璧に覚えないと次の参考書に進んじゃいけないんでしょうか? いつまでも次の参考書に進めなくて困っています。

こういう質問をいただくことがある。皆さんも、次の参考書に移るタイミングには悩むはずだ。もちろん基本的にはきちんと身に付けてから次の参考書に移るべきだが、あんまり完璧主義になるとうまく勉強を進めることができない。

私は以下のような基準を決めていた。

  • 最低4回は復習して8割程度習得したら次の参考書に移る
  • 次の参考書を勉強しながら前の参考書を復習する

例えば4月にあるテキストを勉強して8割方覚えたとする。5月は次の参考書を勉強する。それと並行で4月にやった参考書を復習するのだ。このようにすれば、ちょうど良いタイミングで復習できる。復習をしながら次のレベルの参考書をやることでつまずくことも少なくなるだろう。

例えば『基本はここだ』を復習しながら『技術70』を勉強するのだ。

勉強計画を立てるときは「前月やった参考書も復習するものとして計画に組み込む」ようにしよう。

  • 勉強は基本的に前月やった参考書も復習しよう

復習の高速化

復習を4回、5回とやっていくと、徐々に復習量が増えてくる。復習もやりながら新規の学習を進めるためには「復習をどんどん高速化する」ことが必須だ。

でないと新規の勉強か復習ができなくなくなってしまう。たとえば今日数学の勉強を1時間したとする。

  • 翌日の復習では30分程度で行う
  • 3日後の復習では15分程度で行う
  • 1週間後の復習では10分程度で行う

このように、復習するたびに復習にかける時間を短くできるようにしよう。実際、数学は「解かずに復習」すれば5分程度で復習できることもある。暗記モノは「覚えてないものだけ復習する」ようにすれば、5分10分程度で復習できるものが多いだろう。

逆に、復習に時間がかかってしまう場合は、初学時のインプットがダメだということだ。たとえば英語長文を1題読み込んだとする。初日できちんとスラスラ読めるようになっていれば、翌日、1回英文を読むのは1、2分で出来るだろう。

しかし初日の時点で適当に勉強していると、翌日になるともう読めなくなっているので10分も20分もかかってしまう。インプットがダメだと復習に時間がかかり、結局非効率になってしまうのだ。インプットも重要だと認識して勉強に取り組んでほしい。

復習はサクッと終わるようにインプットをガチっとやろう

一方、現代文や英語長文のシャドウティーチングの復習はなるべく時間をかけてほしい。ここはある程度時間がかかるので、下手に高速化を意識してはいけない。

きちんと説明できることを目標として、丁寧に復習することが大切だ。

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