今回は古文単語のベストセラー『古文単語ゴロゴ with CD』をご紹介する。

本書は古文単語565語をゴロで覚えるコンセプトの単語帳だ。

非常に人気の高い参考書だが、その正しい使い方をわかっていない人も多い。

ゴロゴはゴロで古文単語を覚えるものだが、最初から最後までゴロで覚えるわけではない。

ゴロゴの内容とメリット、使い方、例文を利用した学習法を解説。

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『古文単語ゴロゴ』とは

  • [ジャンル]古文単語帳
  • [問題数]565語
  • [難易度]とくになし
  • [必要学力]一通りの古典文法の知識
  • [到達レベル]単語知識0→ほぼ全ての試験の単語知識
  • [勉強期間]2週間
  • [使用目的]単語を覚えるため、短文解釈の練習
  • [勉強目標]ゴロを使って意味を言える/ゴロを介さず意味を言える
  • [対象者]初級者

『古文単語ゴロゴ with CD』は人によって評価が非常に分かれる参考書だ。「ゴロが生理的に合わない」と言う人もいるし「ゴロで覚えるのは邪道」という人もいる。

「これを覚えても読めるようにはならない」という当たり前の理由でダメ出しをする人もいるが、いずれの批評も、この単語帳の価値と使い方をきちんと分かっていないと思う。

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『古文単語ゴロゴ』の価値、使用目的

古文アレルギーの人も使いやすい

古文が苦手で嫌いな高校生はとても多いだろう。私も古文は全く意味不明で嫌いだった。古文が得意という受験生にはなかなか会ったことがない。古文アレルギーの受験生に「単語を覚えろ」といって硬めの単語帳を渡してもなかなか覚えることは出来ない(これは英語にも全く同じことが言える)。

その点ゴロゴは、そのゴロで覚えるというエンターテイメント性の高さから、古文が苦手な人でも「これなら自分でも出来るかな」と思って取り組ませることができる。下ネタも含まれるので向き不向きはあるが、実際はそんなに拒否反応を起こす人はいないように感じる。

さらにCDも付属しているということで、古文が苦手な人も十分に取り組めるという点で価値が高いと思う。少なくともつまらない先生の授業を10時間受けるよりも、得点力を伸ばすことができるし古文嫌いも直るだろう。 

既に古文を読める人が短期間で得点力を上げるために使う

古文がけっこう読める人が使っても効果を発揮する。『古文単語ゴロゴ with CD』を使って565語全てを覚えれば、かなりの語彙力がつくので、模試などで割と短期間で得点を伸ばすこともできる。それも1週間足らずで対策を完了させることも可能だ。

とはいえ、ある程度古文が得意なら『二刀流古文単語634』などで読み込みも兼ねて600語以上の単語を覚えた方がいいかもしれない。

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高校生が「単語調べの時間をゼロにする」ために覚える

『古文単語ゴロゴ with CD』は1週間程度で500語を覚えることも出来る。特に最頻出Aランクの168語はイラストと例文もついて非常に習得しやすい。

例えば高1、高2生が学校の古文の授業を捗らせるために使うのも良い。英語と同じで、単語を知っていれば古文もある程度自力で読めるようになるし、予習復習に時間もかからなくなる。

私が受験勉強を始めたとき、まず『古文単語ゴロゴ with CD』を1週間2週間で「ゴロを介して意味を思い出せる」レベルにした。その後で『古文読解ゴロゴ』で古文解釈と読み込みを行ったのだが、単語がわからなくて苦労した覚えはない。

英語でも単語がわからなすぎると長文を読むのに時間がかかりすぎてしまう。結果的に、勉強効率はガクンと下がる。古文でも同じだ。

嬉しいことに古文単語で覚えるべきものは本当に少ない。高1高2生なら168語を覚えればかなりサクサク授業を受けられるし、テストや模試でも得点が伸びやすくなるだろう。 

例文を短文解釈の勉強として活用する

Aランクの168語には例文が付いているが、この例文は意外に文法解説が充実している。『古文単語ゴロゴ with CD』のページの「この本の中を閲覧する」から、単語ページを一部見ることができるのでチェックしてみよう。

この例文を品詞分解して現代語訳出来るようにする作業を168本積み重ねれば、基礎的な短文解釈力を身に付けることができる。英語で言う『基本はここだ』的な使い方をすればよい。

「全ての単語に例文をつけろ」という要望もあるが、それをするなら他の単語帳を使えばいいし、168本は適量だと思う。文中で覚えたいなら、古文単語ゴロゴの後に『古文読解ゴロゴ』をやるといい。 

私立受験者の知識問題対策として使う

ゴロゴは後半の「漢字の読み」「和歌知識」などが地味に情報量が多く便利。

私立大学の古文ではこういった単純な知識問題が意外に多く出題されることもあるので、受験期後半に知識問題を詰めるときに使うといいだろう。

『古文単語ゴロゴ』の使い方

  • 168語から覚える。ゴロと説明を読み、例文を品詞分解する。
  • ゴロだけじゃなくて漢字も当てて覚える。
  • 50語程度進めたら単語だけを見てゴロを言ってみる。
  • 復習時に例文を品詞分解して現代語訳する。
  • CDを聴いて耳で覚えていく。
  • 168語覚えたら他の単語帳を使ってもいいし『古文読解ゴロゴ』に進んでもいい。
  • 最終的にはゴロを介さず即答できるようにする。巻末のチェックシートを活用する。
  • まずは一語一語を覚え、全部覚えたら二義目も覚えると良い 

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