いつまでにどのレベルまで勉強すればいいのか?」疑問に思う受験生は多いと思う。

高校2年生が終わるまでに何をどれくらい覚えればいいのか。高3の夏休み前、夏休みが終わる前にどこまで勉強すればいいのか。

今日は早稲田・慶應義塾大学志望の受験生の進捗目安の一例を紹介していきたいと思う。

スポンサーリンク

試験本番の目標得点、共通テスト目標

まず最初に早稲田・慶應義塾大学の目標得点を書く。もちろん大学学部によって大きく違うが、おおよそ7割~7割5分を目標得点としていいと思う。個々の最低点と目標得点を書くのは少し大変なのでご容赦願いたい。

本番の目標得点は7割~7割5分が目安

では共通テストはどうだろうか。正直に申し上げてこれは微妙なところである。共通テストと私立の入試では傾向が全く違うため、共通テストで6割でも早稲田に合格することもあるからだ。私は81%と低めだったが合格できた(でもギリギリ合格だった)。

とはいってもやはり、多くの早慶生合格者はたいてい共通テストも良い得点を取っているだろうと思われる。なのでここでは読者に甘い認識を持ってもらわないためにも高めの目標得点を掲げたい。

早稲田は英語重視型と国語重視型の学部に分けた。これはすぐ後で説明する。共通テスト国語は「小説」という私立にはほとんど関係ないものがあるので、あえて除外した。

  • 早稲田(英語重視):共通テスト英語185以上、評論40古文30、選択90以上
  • 早稲田(国語重視):共通テスト英語175以上、評論50古文40漢文50、選択90以上
  • 慶應:共通テスト英語190以上、選択90以上

(慶應専願なら国語は無視して良い。だが早慶どちらも受けるなら、国語も早稲田英語重視学部の目標点くらいは取っておきたい)

(後述する第3回マーク模試の目標得点より低いが、これは本番補正である。国語はやはり本番で失点するケースが多いので、目標は高くつけたが実際は1ミス程度が目標になるか。)

スポンサーリンク

何度も念を押すが、これはあくまで目安だ。早稲田教育学部国語国文学科のように、圧倒的な国語の配点の学部を受ける人は、英語が出来なくても十分合格する可能性はある。あくまで目安ということを忘れないように。

まぁそれでも、浪人生ならこれくらいは取っておきたいところだろう。私は英語8割、国語7割、世界史9割と国語で大ゴケしてしまった。私の場合、試験直前は世界史しか勉強しておらず、明らかにダメなタイプの得点パターンだった。反面教師にしてほしい。

逆に、現役生は共通テストの得点にこだわらなくても良い。現役で本当に早慶に合格したいなら共通テスト対策には1秒も時間をかけず、早慶の対策に全てを注いだ方が良い。

とはいえ、やはりマーク模試や共通テストは皆が受験し目安にしやすいため、あえてそれらを使うことを許してほしい。

早稲田の標準化について

早稲田では、公表されている最低得点と、実際の素点による合格最低点が違う。例えば6割5分が最低点とされていても、実際は7割5分程度得点しなければ合格できない、ということもある。これを知っているかどうかはまさに死活問題だ。

標準化については確定的なデータがないのでここでは詳しく述べないでおくことにする。各自で調べていただきたい。私の場合、文化構想学部で140点近く得点して不合格になった覚えがある。文学部は1点差で落ちた。当時のデータがあればいいのだがいま手元にない…ので実家に帰った時に残っていれば参考として挙げてみたい。

調べるときは個人のサイト・ブログではなく何らかの塾・予備校を参考にした方がいいだろう。

 

英語重視型、国語重視型とは

早慶を大きく分類すると、早稲田は国語重視型、慶應は英語重視型大学と言える。慶應はとにかく英語が出来なければ話にならない。早稲田は「国語は出来て当たり前」と言われる。

また、早稲田と慶應の中でも、大きく英語重視型と国語重視型に分けると

  • 英語重視型:早稲田商・社学・国教/慶應経済、商など
  • 国語重視型:早稲田法・政経・文・教育

それ以外の学部についてはここでは省略させていただく。慶應の場合は小論文の配点が大きい学部は話が複雑になるからである。慶應はさらに英語重視と数学重視に分けられる。詳しくは『改訂版 親と子の最新大学受験情報講座 文系編』を見てほしい。自分と相性が良い大学・併願先を見つけることができる。

早稲田の商学部や社学の国語はマーチレベルと言っても良いくらい平易である。

早稲田の法・政経・文などは逆に国語が難しく、重要になる学部である。生半可な対策では太刀打ちできない。英語が出来るだけでは合格しづらい学部である。この学部志望者は英語と国語をバランスよく鍛えていく必要がある。

以下に挙げる各模試の目標得点も、英語重視型と国語重視型で分けて書こうと思う。

 

1月~12月の進み具合の全体像

「英語 参考書ルート」で提示しているレベルがある。数字は全統模試での偏差値だ。

  • 【入門】レベル  30~49 共通テスト5割以下
  • 【基礎】レベル  50~54 共通テスト5~6割 日東駒専
  • 【難関】レベル  55~64 共通テスト6~8割 マーチ
  • 【最難関】レベル 65~70 共通テスト8割以上 東大・早慶上智

これはあくまで目安である。ただどんなに遅い人でも、各レベルはおよそ4か月で終了させるのが目安だ。つまり、英語での進み具合の目安は以下の通りだ。

  • 高2の9月から11月までに入門を終える
  • 高2の12月から3月までに基礎を終える
  • 高3の4月から7月までに難関を終える
  • 高3の8月から11月までに最難関を終える

国語や社会になると、英語よりも学習開始時期が遅くなることが多いので、国語社会の場合は高2の1月から3か月単位で【入門】→【最難関】と考えるといいだろう。

低成績からでも現役で早慶に合格したいなら、遅くても高2の秋ごろには勉強を始めなければいけない。

12月以降は過去問演習とこれまでの復習、という流れで勉強を進められれば、余裕を持って合格することができるはずだ。逆に、1月とか直前まで参考書ばかりの勉強になってしまうと合格率は極端に下がってしまう。

もちろんこれが絶対ではないが、1つの目安として欲しい。高3の3月から入門レベルを始めるとなると、難関大学に合格するのは相当難しい。

浪人生なら、現役時で難関レベルは終わっているくらいがちょうどいい。浪人生なのに基礎レベルから始めるとなると、相当厳しいということだ。

現役で早慶に合格する人の中には、高2の共通テスト同日模試で英語8割とか、9割取るツワモノもいる。それくらい優秀な人間もいる中での勝負になることを忘れてはならない。

 

高2の3月までの進み具合目安

高校3年生になる前に、最低限あなたが身に付けておくべき知識は以下の通りだ。

高2が3月末までやるべき勉強

  • 4000語レベルの単熟語(慶應なら5000語レベルは欲しい)
  • 『技術70』共通テストレベルの解釈を完成
  • 『東大5分(無印)』など共通テスト易レベルの長文を40〜100本程度読み込む
  • 『東大5分Vol.1』や『速単必修』レベルを読み込む(慶應)
  • 『漢字・評論語彙』『現代文へのアクセス基本』などをやりこむ(早稲田志望)
  • 『読解ゴロゴ』『古文上達』など易しめ古文を30本〜50本程度読み込む(早稲田)
  • 『過去トレ1A・2B』共通テスト数学7割程度の力をつける
  • 『流れ図世界史』『実況中継』などを終えて教科書暗記に備える

あくまでも目安である。慶應大学の場合、早稲田志望よりも英語ができるようになっておくつもりで勉強しなければならない。余裕で合格したいなら1年前に共通テスト7割〜8割程度を目安にしてほしい。

もちろん1年前に8割とれなくても受かる人はいるが、これからの追い込みで相当努力する必要がある。早稲田志望は国語の勉強もかなり進めておかなければならない。

高2の終わり、3月の春休みで一度共通テスト過去問を解いてみてほしい。その時点での進捗目安は

  • 英語重視型:共通テスト英語120点、国語90点、選択科目40点
  • 国語重視型:共通テスト英語110点、国語100点、選択科目40点

現役生は最低でもこれくらい欲しい。合格したいなら各科目110点~120点は必要だと考えよう。

ちなみに私が浪人時、3月頃に解いた共通テスト過去問は英語8割、国語7割、世界史5割くらいだったと記憶している。浪人生でこれより低い得点の場合は厳しいと思ってほしい。

国語重視型の場合、 元々国語が得意な人が目指すことが多いように感じる。元々できる人はこの時期から100点は取れる。だから第1回マーク模試と点数は同じにしている。逆に高3になる前に国語で100点取れないならば、学部を変えることを検討するか、国語の学習量を増やすべきだろう。

 

浪人生の現役時の入試結果目安

基本的には合格最低点の10%マイナスの得点が目安になるだろう。合格最低点が7割なのに6割以下だった人などのことだ。10%以上得点が合格点よりも低い場合は相当の努力が必要になることを肝に銘じてほしい。

例えば私は現役時、早稲田の文化構想学部を受験した。

英語と国語は5割と少し、世界史は3割

これくらいの成績では来年受かるのは厳しいと皆さんには認識してほしい。これくらいの得点、あるいはこれよりも低い場合は今すぐに猛勉強するべきだ。

  • 浪人生の現役時の最低目標得点は6割程度

 

高3の5月までの進み具合目安

高3の5月頃には、【基礎】から【難関】レベルの学習に入っておきたいところだ。

  • 6000語レベルの単熟語を覚え始める
  • 共通テスト難レベルの長文を読み込み(東大5分Vol.1など)
  • 『基礎100』などをやり始める
  • 出来れば『ネクステ―ジ』などをやり始める(人による)
  • 『アクセス発展』『土屋古文100』『速答法』などをやりこむ
  • 社会は教科書暗記に入る

4月から7月頃までは、共通テストからマーチレベルの勉強を一通り完了させるつもりで学習すると良いだろう。

 

河合塾の全統マーク模試は毎年5月頃に行われるので、その模試を基準に考える。目標得点は以下の通りだ。

現役生5月マーク模試の目標

  • 英語重視型:英語140点、国語100点、選択60点
  • 国語重視型:英語120点、国語120点、選択60点

本当はもっと低くても大丈夫な場合もあるだろうが、このブログの読者が甘い認識を持たないようにあえて高い目標を掲げている。

社会などの選択科目は夏以降の追い込みで何とかなる場合もある。実際は60点くらいでもいいが、その場合には英語と国語が進んでいなければならない。英国を早めに完成できて初めて、社会の追い込みは出来るものだ。

国語は現代文先行で勉強する場合、古典の得点が低くなる傾向がある。古典先行で勉強する場合は古典35、漢文40を目標にしばらくは勉強してみよう。英語がかなり進んでいる場合は、古典はまだ勉強をスタートしていなくてもOKな場合がある。

実際私も古典と世界史をスタートしたのは5月以降だった。その分英語を圧倒的な量をこなしていた。バランスよくやるも良し、英語を重視して勉強するのも良し、そこは人によるとしか言えない。

ただ慶應志望の場合は、この時期まで英語だけひたすら勉強するくらいのつもりで勉強しても良いだろう。慶應はそれだけ英語で勝負が決まる大学だ。実際は数学や歴史も相当の力が必要な場合もあるが。

文学部など世界史が簡単な学部の場合は英語と小論文重視で勉強しても構わない。だが文学部だけ受ける人もそういないだろう。文学部・法学部を併願する場合、法学部の世界史は難度が高い。

慶應は学部間での科目難易度が変則的なまでに違うので、複数学部の併願を成功させたいなら全教科いっぱい勉強しなければいけない。慶應の複数併願はけっこう難易度が高いことを認識しよう。

 

浪人生5月マーク模試の目標

  • 英語重視型:英語170点、国語120点、選択90点(範囲狭いため)
  • 国語重視型:英語160点、国語130点、選択90点

浪人生は本来、現役の時に惜しくも合格できなかった人が、翌年ほんの少し上積みして合格するものだ。とある先輩がこうおっしゃってくれたことがある。「早慶志望なら、現役の時マーチくらいは受かってないと相当厳しい」。

この言葉は、浪人生で成績を大きく伸ばす人はほんのごくわずかだということを示唆している。早稲田や慶応は、倍率が5倍~10倍にもなる人気大学だ。合格者の5倍から10倍不合格者がいるという事実を忘れてはいけない

私のような低偏差値からの合格体験者はほとんどいないのだ。実際、私の周りの早稲田の友人の多くが「逆転合格」ではなく、「前々から成績が良くて普通に受かった現役生、あるいは現役の時に僅差で落ちた浪人生」が多かった。

逆転合格を夢見て浪人する人のほとんどが受からない。この厳しい現実から目をそらして理想だけ追い求める人間はたいてい失敗する。それは理想ではなくて幻想なのだ。私は浪人する前にこの現実を知ることができたから合格できた。

この記事を読んだあなたがショックを受け、それでもなお現実と向き合う勇気をもって努力できることを願う。

5月時点での過去問の目標得点

さて、マーク模試がいくら目安にしやすいといっても、やはり過去問での得点率が一番重要だ。ということで、受験生は(浪人生は絶対)マーク模試の時期に志望大学の過去問も解いてもらいたいところだ。

私はこの時期、早稲田の過去問の英語で5割程度しか取れなかった。共通テストレベルの英文はスラスラ読めていたが、難関大学の入試英語の難しい英文はまだ読み慣れていなかったのだ。とはいえ、1文1文の短文解釈は出来ていた。短文解釈が出来て、語彙力も6000語レベルあれば5割程度は取れるだろうと思われる。

浪人生なら早慶の過去問では最低5割は欲しい

浪人生なのに単熟語6000語レベルを覚えておらず、『基礎技術100』レベルの解釈を終えておらず、100本以上の長文を読んでいないとしたら、相当まずいと思った方がいい。

そんなあなたはすでに現役生と同じ土俵に立っていること、浪人のアドバンテージなどないことを自覚すべきだ。

スポンサーリンク

 

高3の8月までの進捗目安

高3の8月頃には第2回全統マーク模試がある。場所によっては8月1週目にあるので、夏休みの勉強成果を確認する、と言うわけにはいかないので微妙なところだ。夏休みの最後に最低1回は志望大学の過去問を解いて、秋以降の方針を決めるようにしよう

  • 6000語レベルの単熟語マスター
  • 『ユメタン3』『単語王』など最難関向け単語帳を始める
  • 『基礎技術100』完成(遅くても8月末まで)
  • 『ネクステ―ジ』完成(浪人生はマスト)
  • 『ポレポレ』など最難関向け解釈書を始める
  • 『アクセス完成編』『首都圏古文』『漢文道場』を始める
  • 教科書暗記を完了させるか8割方マスター

夏休みは現役生も集中的に勉強ができるので、マーチから早慶レベルの学習ができるようにすることが目標だ。

 

現役生8月マーク模試の目標

  • 英語重視型:英語170点、国語120点、選択70点
  • 国語重視型:英語150点、国語140点、選択70点

英語は最低7割8割くらいは取っておきたいところだろう。4月から数えて100本程度は読み込みを行っておきたいところだ。速単必修と長文問題集を1,2冊学習するのが目安になるだろう。

国語はそれぞれ軸とする参考書を中心に学習を進めておけば、最低これくらいは取れるだろう。

特に社会などの選択科目は、この時期に共通テスト過去問や早慶の過去問を何年度分か解いてみて、穴を確認した方がいい。

学部にもよるが、早稲田の文・文化構想、慶應の文などは比較的歴史が易しいので、教科書マスターで7割8割は取れるはずだ。

 

浪人生8月マーク模試の目標

  • 英語重視型:英語180点、国語130点、選択90点
  • 国語重視型:英語160点、国語150点、選択90点

慶應志望の浪人生がマーク模試の英語で9割とれないのでは話にならないだろう。これくらいを目標にすべきだ。マーク模試の国語はやはり難しいので、7割以上取れれば上出来だろう。英語はやはり最低でも8割以上は取れるようにしておきたい。

 

8月時点での過去問の目標得点

  • 英語・国語6割、選択5割
  • 「時間を測らず解いて」英国で合格点を取れること

基本的には英国を先行で勉強する戦略が望ましい。そのため英国はこの時期には6割程度は取れないと厳しい。一般的には、6割から7割程度まで伸ばすのがなかなか大変だからだ。

英語と国語はまだ処理速度が十分ではないことが多いため、制限時間を設けて解くと、かなり厳しいだろう。逆に、単熟語や英文解釈など、早慶レベルの「基礎力」はこの時期までに習得しておくべきだ

時間を測らずに解けば十分に闘えるレベルになっておくことを目標に勉強しよう。時間を測らずに解いて7割以上取れなければ、必要な基礎知識が足りないということだ

私は夏に受けた早大プレではD判定かE判定で、思うように得点できなかった。浪人生なら夏のプレはA判定を目標にした方が良い。とはいえ、A判定を取って油断して落ちる受験生も多い。

いずれにしても油断しない受験生が勝つことには間違いない。模試は所詮模試だ。過去問での得点を重視した方が良いだろう。

 

高3の10月までの進捗目安

10月の中旬から下旬には第3回全統マーク模試がある。この時期にはちょくちょく過去問を解いて弱点を確認する勉強ができるようにしてほしい。

  • 「早慶レベルの単熟語」をマスターし始める
  • 『やっておきたい700』『キムタツ式難関』などの学習
  • 国語は青本を解きながら穴埋め・復習
  • 『実力をつける100題』など早慶レベルの問題集を進行中

11月の終わりには、一通り必要な勉強が終わっていると理想的だ。10月の模試の時点では【最難関レベル】の学習が半分以上終わっていると良いペースだと思われる。

何度も繰り返すが、もちろんこれよりも遅いペースで受かるケースもよくある。私が提示しているのは「順当に受かる」ためのペースだ。そのあたりを勘違いしないように。

社会に関しては『実力をつける世界史100題』などを入試までひたすら繰り返すような勉強でいいだろう。それと並行で、過去問を出来る限り解いて勉強がおすすめだ。

私は12月頃から、世界史の過去問を「学部を隔てて40年分(文・文構・教育・法・政経・商・社学)」解いた。過去問を3年分解いてテキストを復習、そして過去問、という流れで勉強することで早稲田の世界史で高得点を取ることが出来た。

 

現役生10月マーク模試の目標

  • 英語重視型:英語180点、国語140点、選択90点
  • 国語重視型:英語160点、国語150点、選択90点

何度も繰り返すようで恐縮だが、現役生は最後までどうなるかわからない12月から2月までに急激に成績を上げて合格してしまうような受験生もいる

だから現役生のみなさんはこの数字に絶望せず、最後まで諦めずに勉強することが重要だ。

個人的には共通テスト本番よりも、模試の国語は簡単なので、模試では最低これくらいは取っておきたいところだろう。人によるが共通テスト国語は模試よりも1割2割低くなると見積もっておいた方が良い。

結局は共通テスト国語は評論と古典の出来さえ意識しておけばいいので、このように総合得点で考えなくてよい。

 

浪人生10月マーク模試の目標

  • 英語重視型:英語190点、国語150点、選択90点
  • 国語重視型:英語180点、国語160点、選択90点

国語でやはり8割得点するのはやはり難しい。とはいえ、模試は共通テスト本番よりもプレッシャーが少ないため得点しやすいはずだ。私も模試では常に8割をキープしていた。目標は高めに設定しておいて損はないだろう。

選択科目は上でも述べたように、12月からの過去問演習で1割も2割も伸ばせる可能性がある。むしろここで高得点を取って油断し、学習を怠ってしまわないように注意が必要だ。

 

10月時点での過去問の目標得点

ずばり、現役生は3回に1回は合格点を取れるようにすることだろう。浪人生は3回に2回以上合格点を取れるようにしてほしい。

過去問で各科目2回に1回は合格点を取れる

これを入試までに毎月1割ずつ上げていく。実際はそんな単純な話ではないのだが、まずはシンプルに考えてもいいと思う。

実際は勝率が5割で受かる人もいる(というか多いと思う)。私も勝率は1/3だった。私の場合、勉強を最後まで継続できればもう少し勝率は高かったのが悔やまれる。

これを見ているあなたは私のような愚を犯さず、「勝率7割8割以上で絶対合格」を目指してほしい。勝率7割以上というのは、各科目で合格最低点を取れる可能性が「9割程度」ということだ。(※ここで言っているのは勝率であって、得点率ではないので混同しないように)

合格確率計算について知りたい人は「ディジシステム」に合格確率について解説されているので参考にすると良いだろう。

99%以上の合格率で合格したいなら、3科目とも毎回合格点が取れるようにしなければならない。例えば3年分過去問を解いて、各科目全て合格最低点を上回らなければいけないのだ。

1科目でも苦手科目があると、合格率はガクンと下がることを認識した方がいい。よくある話だが、早稲田に合格するなら2科目を絶対的な得意科目にして、苦手科目も合格最低点は取れるようにしろ、というものがある。

 

時期別模試の目標得点一覧

共通テスト本番での国語は英語重視/国語重視で「評論40/50、古文30/40、漢文35/50」が実質目標得点。小説は無視して良い。

 

月 英語 国語 選 英語 国語 選
3月 120 90 40 100 100 400
5月 140 100 50 120 120 50
8月 170 130 70 150 140 70
10月 180 140 90 160 150 90
センター 185 130 90 175 140 90

 

現役生の時期別共通テスト模試目標得点
現役 英語重視 国語重視
月/科目
3月 120 90 40 100 100 40
5月 140 100 50 120 120 50
8月 170 130 70 150 140 70
10月 180 140 90 160 150 90
センター 185 130 90 175 140 90

もちろん現役生は共通テストで7割くらいでも受かることはあるが、目標は高く保つべきだ。3月から8月までは非常に順調に上がっているが、「共通テストは8割までは簡単に上がる」ものだ。上がらないなら勉強法が非効率だと考えてよい。

実際は後半で一気に40点伸びることもある。ただそういう「後半一気に伸びるだろう」という不確かな期待はしない方が良い。順調に成績を伸ばせるように勉強すべし。

英語も国語も重要な学部を併願する人は、この得点を参考にはしないでほしい。たとえば早稲田の法も商も受ける人は、英語も国語もできるように勉強しなければいけない。

浪人生の時期別共通テスト模試目標得点
浪人 英語重視 国語重視
月/科目
3月 150 100 70 130 110 70
5月 170 120 90 160 130 90
8月 180 130 90 160 150 90
10月 190 150 90 180 160 90
センター 190 140 90 180 150 90

浪人生は少なくとも英語と選択科目で9割くらいは取って欲しい。とはいえ、私立専願者は結局共通テストは二の次、三の次と考えよう。共通テストの得点にこだわりすぎるのは危険。あくまで一般入試のことを中心に考えるようにしよう。

 

まとめ、応用と実践の提案

  • 早稲田大学商学部に現役合格したU・Yさんの模試成績推移」も見て、リアルな現役早稲田合格者の成績推移を確認する。
  • 浪人生は「早稲田教育学部に浪人して合格したAYさんの模試偏差値推移」をチェックし、最低でもこれくらいは取ってないと合格は厳しいよ、という現実を知る
  • 先輩など、合格者の模試の成績を見せてもらう。リアルな合格者の成績データを少しでも見ておく。ただし本物と保証できないものは見ない。
  • 「低偏差値からでも逆転合格!」という類の情報は甘い毒でしかない。あなたのためになることは少ないので見る必要はない。私の体験記も、タイトルだけ見ると甘い毒になっている。あえて批判的に見て欲しい。「あなたに必要なのは甘い幻想ではなく厳しい現実、現実と向き合える心の強さだ」ということを認識する。
  • 各時期の目標得点を取るために必要な勉強は何か考える。必要な勉強を算出して、各模試に間に合うように計画を立てる。
  • 所詮、模試は模試。共通テストは共通テスト。私立の一般入試とは関係ないんだと強く意識すること。模試の成果は自信にしていいけど過去の結果に甘えない。油断しない。過去問至上主義。
  • 目標点より自分が低くてもあきらめない。目標点を上回っているからと言って油断しない。油断している人は今すぐ過去問を解く。自分の実力不足を実感する。常に意識・目標を高く保つ。
  • 模試の判定は一切あてにしてはいけない。そもそもマーク模試記述模試の判定は正確に出ない。過去問の結果のみ考える事。模試は親を安心させるもの。自分が安心しちゃいけない。

かなり厳しめに目標得点を設定したつもりだが、本来浪人生はもっと目標得点が高くても良い。圧倒的な貯金を持ち、かつそれに甘えずたゆまぬ努力を続ける受験生が確実に合格することができる。

現役生も、最初の模試から高得点を取れるようにできるだけ早く、効率的な勉強を行う必要がある。8月頃になって効率的で確かな勉強法に気付いても遅い。今すぐに確実に身のある勉強法を実践する必要がある。「早稲田大学商学部に現役合格したU・Yさんの模試成績推移」を見るとその重要性がわかるだろう。

スポンサーリンク