今回は山川出版の世界史の鉄板講義本『ナビゲーター世界史B (1)』シリーズをご紹介する。

本シリーズは全4巻で、世界史の流れを細かく丁寧に説明してくれ、独学でも十分に世界史の全体像が理解できる良書だ。

青木世界史B講義の実況中継』シリーズとの比較も交えながら本書の内容やレベル、効果的な使い方を解説する。 

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『ナビゲーター世界史』とは

 

  • [ジャンル]流れ理解本
  • [問題数]全4巻(約1000ページ)
  • [難易度]易しめ
  • [到達レベル]0→流れがわかる
  • [勉強期間]受験生なら2か月~3か月
  • [使用目的]世界史の流れを理解するため
  • [勉強目標]各時代の流れがわかる(サブノートを完答できる)
  • [対象者]難関大学受験生

『ナビゲーター世界史』は全4巻で、世界史の流れを細かく説明してくれている参考書だ。

「世界史受験生はまずナビゲーターを読め」というのは定番のアドバイスだが、使い方には注意が必要だ。

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『ナビゲーター世界史』の注意点、対象者

『ナビゲーター世界史B』は基本的に難関大学を志望する人向けだ。非難関大学の世界史を解くのは、ナビゲーターをやるまでもない。

『青木世界史B講義の実況中継』と比較すると、あちらはやや難しめの用語も収録しているのに対して、ナビゲーターは比較的用語のレベルを抑えているのでどちらかというと国公立大学受験生向けだろうか。

受験生の通史にはナビゲーターか実況中継かという所だが、実は通史を素早くやるにはこれらの2シリーズは向いていない。なぜならナビゲーター世界史は4冊(1000ページ)もあるからだ。

通読するだけでも時間がかかるし、何周もするとしたら、高校3年生だと相当勉強時間を作らないと到底やり切れない。

人気の参考書ではあるのだが、量が多すぎて時間が足りなかったり途中で挫折してしまう人も多いようだ。

『ナビゲーター世界史B』を使うとしたら、時間のある浪人生や高1~高2生がおすすめだ

高3が4月以降に使う場合は注意が必要だ。ナビゲーターは短期間で通史するには実は向かない。使うなら浪人生や高1生、高2生がおすすめ。

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私は世界史の通史には初めに『タテから見る世界史―試験で点がとれる』を使用した。こちらは量が少なく、3日間程度で通史が出来る。 

『ナビゲーター世界史B』は教科書の補助として使おう

1冊目として使うケースの多い『ナビゲーター世界史B』だが、私は教科書や問題集の理解補助として使うことをおすすめする。

世界史初級者が4冊を読み込んでもなかなか理解しづらいからだ。

解説が詳しいのに理解できないとはどういうことか? たとえ解説が詳しくても、それが約5000年分の歴史を、4冊1000ページにわたって一気に読んでしまうと、知識の整理が出来ずにこんがらがってしまうのだ。

逆に、ある程度勉強を進めてから『ナビゲーター世界史B』を読むとより深く理解することができる。

したがって、共通テスト6割程度、超基礎的な用語を覚えてから『ナビゲーター世界史B』を読むと良い。

ナビゲーター世界史Bは教科書の理解補助として活用しよう。

『ナビゲーター世界史B』の使い方(受験生編)

  • 基本的には教科書や問題集の理解補助として使う。
  • 先述のように『ナビゲーター世界史B』は教科書でよくわからない部分が出たりしたときに、該当箇所を読むような使い方をしよう。
  • 全部読むのではなく、わからない部分だけメリハリをつけて読む。全部読むのは時間がかかるので、教科書や問題集を勉強している時にわからないところが出たら読むようにしよう。
  • 資料集も横に置いて適宜みておく
  • 『ナビゲーター世界史B』は基本的に文字が中心なので、『流れ図 世界史図録ヒストリカ』などの資料集を見ながら勉強しよう。

『ナビゲーター世界史B』の使い方(高1高2、浪人編)

  • 1章ごとに通読し、サブノートを赤ペンで用語を書いて暗記する
  • サブノートの代わりに『流れ図で攻略詳説世界史B―New』『入試に出る 世界史B 用語&問題2000 改訂第2版』などの問題集・一問一答を使ってもいい。
  • 1日2章~3章を原則として読み進め、復習時にはサブノートや一問一答を使う。
  • 1日1章では通読に時間がかかりすぎる。最低でも2章~3章くらいは読み進めてほしい。復習の際にはテキストを全て読み直す必要はなく、暗記テキストを復習する。

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