英語の正しい勉強方法は、日本では全く浸透していないと言っていい。 数えきれないほどの英語教材、そしていくら勉強しても読めるようにならない「英語難民」の多さがそれを物語っているだろう。
私は中学英語すらままならないレベルから4か月で早慶レベルの英語を読めるようになったが、難しいことは必要ない。 シンプルに「たくさん覚えてたくさん読めば」英語は出来るようになる。
動画で学ぶ!英語勉強法と参考書カリキュラム
間違いだらけの英語の勉強の仕方:正しい難関大攻略法とは
英語力を伸ばしたいなら読み聴きしまくるだけ
英語を伸ばしたいから、まずは単語からやらないとね
英語を勉強する時、このように「英単語から」と思う人は多いのではないか。あるいは「英文法から」と言う人もいるし、「とにかく長文を読め」という人もいる。いったい何からやればいいかわからない人はたくさんいるだろう。 英語力を伸ばすためには、基本的にたくさん英語を読み聴きする必要がある。それ以外に方法はないと言ってよい。これは絶対に変わらない原則だ。
人によって必要な能力は違う
しかし、皆がいきなりガンガン読んでいけるわけではない。ある人は単熟語を知らなさすぎるかもしれない。ある人は英文法を理解できていないかもしれない。 人によって最初に固めるべき知識は違うのだ。その人の学力状況も知らずに「とりあえず単語やれ」というアドバイスは的を外れていると言わざるをえない。
難関大学攻略に長文読解は不可欠
難関大学になるほど長文読解重視になる。たとえば早稲田大学の文化構想学部、慶應義塾大学の経済学部などは長文問題重視の学部と言ってよい。文法問題が一切出ない学部さえある。 共通テストは約3分の1が文法・発音で3分の2が長文問題だ。共通テスト英語も長文重視といってよいだろう。
したがって、難関大学を目指す受験生は、まず真っ先に過去問の長文問題を読めることを目指すべきだ。最も配点が大きい長文読解問題を攻略することが戦略的に効率がいいからだ。
- 長文読解問題で合格点を取れるようになる
- その後で文法・整序・英作・発音対策に手を付ける
このような手順をイメージしてもらえればいいだろう。昨今の大学入試は明らかに処理速度重視、長文読解問題重視になっている。 周りの受験生や教師が文法大事、と言われたから文法から対策をする人は自分の志望大学の入試問題に、文法問題が何点分あるのか確認した方がいい。 もちろん試験までの期間によるが、残り1年あるのならばとりあえず3か月間は読解力向上に集中していいだろう。
長文読解力を伸ばすための4つのパーツ
長文読解力を高めるためには以下の4つを伸ばすだけだ。
- 語彙力(英単語、英熟語)
- 英文法力
- 英文読解力(英文解釈・英文和訳力・英文大意把握力・速読力など)
- 解答力(素早く正解を選び出す解答テクニックなど)
これら4つのパーツをレベル順にバランスよく鍛えていくだけでいいのだ。ほとんどの受験生はこの4つのパーツの観点と【4つのレベル】の観点がないまま適当に英語を勉強するから伸びないのだ。 単熟語の必要性については説明不要だろう。英文法については後で詳述するが、英文読解に必要な【読解英文法】を身に付ける必要がある。
英文解釈とは「1文の文構造を正確に把握し和訳すること」だ。単熟語がわかるだけでは英語は読めるようにはならない。 そして単熟語と英文解釈をガチガチに固めてしまうだけで、とりあえず志望大学の過去問の英文を「和訳」することは出来るようになる。私も4か月で早稲田の過去問はなんとか和訳できるようにはなった。
しかし、「和訳出来ること」と「問題が解けるまで理解できること」は別の問題だ。だからその後に長文読解力を高めるために英文を読みまくる必要がある。
単熟語+読解英文法+英文解釈⇒長文読解力を高める
このようなプロセスで英語を勉強すれば簡単に英語が読めるようになる。
英語力の3つのレベル
3つのレベルとは私が勝手に設定している学習レベルのことだ。
- 基礎レベル:0から共通テスト約6割レベル。基本知識レベル。
- 共通テスト突破レベル:共通テストで8割以上。国公立大学・マーチレベル
- 最難関レベル:共通テスト9割以上。旧帝大・早慶上智レベル
失敗してしまう受験生のパターンは、基礎レベルの学力が身に付いていないのに、難関レベルの学習をしてしまうことだ。 入門~基礎レベルも固まっていないのに、予備校で早慶クラスの授業を取るなどは、はっきり言って論外だ。
自分のレベルに合っていない授業を取った時点で99.9%志望大学に合格することは出来ないと思った方がいい。 仮にそのような授業を取ってしまったらすぐに切った方がいい。どうせ授業を受けても意味がない。お金の無駄と考えずにさっさと切った方がいい。大学受験においてはお金も大事だが時間の方が大事なのだ。
英語力を構成する4つのパーツ
前述した英語力の4つのパーツをそれぞれ詳しくレベル毎に解説していく。
語彙力
英単語はおおざっぱに分けて3つのレベルがある。語数レベルについては「難関大学受験に必要な6000語を6か月で覚える英単語・英熟語の覚え方」を参照してほしい。
基礎:中学~高1高2で覚える3000語レベル
中学レベルの英単語
中学レベルから高校1年生で覚える英単語・英熟語は非常に重要だ。最も使用頻度が多い英単熟語が3000語レベルの語彙だからだ。英語を勉強する人はまず入門レベルの単熟語を覚えよう。 この段階では以下の単語帳がおすすめだ。
私は割とキクタンとユメタンをこのサイトでしつこくおすすめしている。別にアルク出版の回し者というわけではない。おすすめするのは英語が苦手な人に最も向いている単語帳と思うからである。 まず、たいていの単語帳はCD使用を前提としていなかったり、絶対に使用しろ、とまでは言っていない。
例えばターゲット1900やシステム英単語はCDが別売りだ。使用者の半分はCDを使っていないのではないだろうか。CDを使わないで単語暗記は絶対してはいけない。 CD付きで1500円程度で買えるのでコストパフォーマンスは非常に良い。CD音声も「英語→日本語→英語」や「日本語→英語」というように例文が収録されていないのも逆に良い。
英語初心者にとっては、CD例文を聴きこんで音読することは難しいだろう。「英単語を覚えるときは例文中で覚えると良い」という理論もあり、私もこれには全面的に同意する。 しかし、中学レベルの英単語なんてわざわざ例文で覚えなくてもよいと私は思う。
それよりも重視すべきは発音を正確に覚えられるかどうかだ。 最も使用頻度の高い2000語レベルの単熟語をいかに正しく発音できるかどうかは、リスニング能力にもダイレクトに影響する。 例文つきのCDよりも、キクタンやユメタンのように単語音声のみのCDの方が発音を繰り返しすることができて、正しい発音を身に付けやすいだろう。 細かい話かもしれないが、正しい発音を覚えることは非常に重要なのだ。
共通テスト突破レベルの英単語
共通テストレベルの4000語
共通テスト英語は4000語レベルを覚えればほとんど理解することができるだろう。4000語レベルの単熟語を高2の間に覚えることが、難関大学受験者の最低ノルマに設定しておきたい。 以下に何冊か参考書を挙げておくが、4000語レベルの単熟語を覚えられるためには2冊使用するだけで良い。
基本的にはキクタンかユメタンをおすすめしておくが、このレベルになると良い単語帳はたくさんある。好みのものを選ぼう。
2次試験・マーチレベルの6000語
中堅私立大学~難関大学では6000語レベルの単熟語を覚える必要がある。
このあたりのレベルになって初めて、一般的に人気の単語帳を使用することができる。ここまでくれば単語暗記の仕方も心得ていると思うので、基本的には好きな単語帳を思いっきり覚えればいいと思う。
最難関レベル:最難関レベルは6000語~8000語
早慶上智などの最難関私立大学では6000語以上の単熟語も必要になってくる。正確な語数レベルは把握できない。 ただ、早稲田の英語では知らない英単語はほぼなかった私が、最近テストした語彙数が7000語程度(多分受験生時代は8000語以上) なので、8000語程度を基準としたい。
『単語王2202
この単熟語帳は最難関大学志望者にも人気だ。基礎レベルの単熟語を覚えたら取り組んでみてもいいだろう。私は単語王とDUOの二刀流で勉強して、単熟語でわからないものは一切ないレベルまで語彙力をつけた。 以上、英単語について参考書を紹介しながら解説したが、参考書データについては下記を見てほしい。
英文法
もちろん、英語が読めるようになるためには英文法の知識は必須だ。私が文法問題集は後回し、と言っているので、英文法はやらなくてもいいと勘違いする人がいるが、そうではない。
私が言っているのは「中学英文法から高1で習うような英文法が重要だ」ということだ。英文法がわからないと英語は読めるようにはならないただし、英文法の全てを網羅しなければならないということではない。 大切なのは英文解釈に必要な英文法知識だ。具体的には
- 品詞の知識(名詞、動詞、形容詞、副詞、その他の品詞の働き)
- 5文型の読み取り方(SVOCとM)
- 準動詞(不定詞、動名詞、分詞)
- 名詞節、形容詞節、副詞節の読み取り方
これらの文法知識が身に付いていないと、英文解釈をまともに行うことができない。つまり英文解釈で必要な英文法を学ぶことが先決なのだ。
基礎レベル:中学英文法から高校英文法の理解
中学英文法
英文法の8割程度は中学英文法が占めていると言っていい。中学英語だけで英会話が出来ると言われるのも、中学英語が英語の基礎であるからだ。まずは中学英語をきちんと習得しなければ英語上達は難しい。 ここでは以下の1冊だけ紹介しておく。
大学受験につながる中学英文法を復習することができる。SVOCMの記号を用いているので、SVOCMからわからない人はこのテキストをきちんと勉強しよう。 ※参考「別冊解説付 Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル シリーズ解説と使い方」
基礎:高校英文法、読解英文法
中学英文法を復習したらいよいよ高校英語、大学受験に向けた英文法をしっかり理解する必要がある。この段階ではまだ文法問題をガリガリ解かなくても良い。英文解釈の時にきちんと解説が理解できるように、理解重視の学習をすればよい。
私が勝手に呼称している【読解英文法】にフォーカスした参考書はいろいろあるが、とりあえずは以下のシリーズをおすすめしておく。
もちろん類書でも構わない。3回程度繰り返し読めば、英文法で困ることは少なくなるだろう。 日東駒専などの中堅私立大学志望者は文法・語彙問題重視のところが多い。難関大学とは対照的だ。よって、中堅大学志望者で文法問題が多いところはなるべく早い段階から文法問題集を勉強しておくと良い。
- 英文法・語法問題ベスト400: これが入試に出る!
- Focus Finder 英文法・語法問題 大学入試攻略のための焦点189
『英文法・語法問題ベスト400』は400問と問題数を絞った英文法・語法問題集。中堅大学にはこのレベルからおすすめだ。最難関大学志望者は難関問題集の前にやってもいいだろう。ただ本書は英文法・語法問題しか収録していないので、実際は『Focus Finder 英文法・語法問題』のような全ての分野が収録されている問題集がいいだろう。
共通テスト突破レベル:まずは共通テストで毎回満点取れるようになれ!
まず初めに言っておくがネクステやアップグレード、即ゼミをやる前に共通テスト過去問を極めよう。もう一度言う。ネクステやアップグレード、即ゼミなどの文法問題集はハッキリ言って出ない問題が腐るほどある。
これはほとんどの受験生が知らない真実。「文法問題集は厳選されてる」というイメージがあるかもしれないが、実はムダな問題もたくさんある。特に文法が苦手な人がネクステなどの問題数の多い問題集をやると全然文法を得意になれずに苦手意識を持ったままになるリスクがある。
それよりもおすすめしておきたいのが、共通テスト過去問の全年度分の第2問を全部解いていくことだ。全年度分と言っても、第2問は10問なので、10問×約30回=300問くらいしかない。しかも実際に解けば分かるのだが、共通テストの文法は笑えるくらい同じ問題ばかりが繰り返し出て来る。
同じ問題をたくさん解けば嫌でも基礎文法事項がカンペキになる。ネクステに出る問題は全ての大学に出るとは限らないが、共通テスト英語の文法はどんな大学でも確実に出るような重要事項ばかりだ。
だから共通テスト文法をマスターした後にネクステをやった方が効率よく成績が上がるし、早めに文法問題を得意にすることが出来るので非常におすすめの勉強法だ。
共通テスト第2問で1ミス以内に収まるようになったら
共通テストで満点レベル、マーチレベルの文法問題集にはやはり下記の問題集が鉄板だ。
「英文法参考書おすすめ31選|中学・高校・大学入試、基礎~難関向け」にて、桐原書店のHPにアクセスして音声をダウンロードできる。音声を活用して覚えていこう。
最難関レベル:早慶上智レベルの文法問題
早稲田、慶応、上智レベルの文法問題を攻略するにはかなりの学習量が必要になってくる。
- 富田の入試英文法―代々木ゼミ方式 Ver.1 解法の基礎
- 全解説頻出英文法・語法問題1000
これらは基本的に英文法・語法しか収録していないので、イディオム、会話、正誤、整序、語彙問題などは別途対策する必要がる。イディオムと語彙は単熟語暗記をきちんとやっていれば特に対策しなくても良い場合はある。
早慶大志望者で、いきなり『全解説頻出英文法・語法問題1000』をやる人はイディオム、会話表現、語彙問題が弱くなりがちだ。志望校の傾向を把握して穴がないように勉強したい。 英文法の参考書については下記を見ておこう。
英文解釈
英文解釈≒短文解釈は英文読解に必要不可欠だ。単熟語と英文法が出来ても読めない英文はたくさんある。
基礎レベル:中学英語のSVOCMを判別する。
中学レベル
中学レベルで英文解釈をする必要はないと思うが、英文法でも紹介した参考書で英文解釈の入門レベルは完了する。
SVOCMを解説しているので、本書の英文を全てSVOCMをつけていけば、英文解釈に慣れることができるだろう。
共通テスト突破レベル
共通テスト用解釈書
共通テストレベルの英文を正確に和訳できる英文解釈を養成できれば、高校の教科書も自力で読めるようになるだろう。難関大志望者なら最低でも高2中に共通テストレベルの短文解釈力を身に付けたい。
2016年最もオススメする入門用の英文読解書はコレだ。
基本はここだや類書の弱点をうまくカバーしていて英語が苦手な人でも英文解釈をマスターすることが出来る構成・内容になっている。これ一冊で共通テストレベルまでの英文読解はカバー出来るはずだ。
『リーディング教本』は解釈に関する一問一答があって、これに即答できるようになれば「文法用語」と「品詞の使い方」「構文の基本」などを使いこなせるようになるレベルで身につけることが出来るのでイチオシの本だ。
マーチレベルの解釈書
英文解釈の技術シリーズでも良いが、文章が古くなってきてるので新しい参考書をおすすめしておく。
最難関レベル:早慶上智レベルの短文解釈
学部によってはここまで必要ないこともある。過去問を解いてみて和訳できない英文が多い場合は下記を勉強しよう。
英文解釈の参考書は下記を見て決めてほしい。
長文読解
単熟語と英文解釈力があれば長文読解が出来る。理論的には。実際はたくさんの長文を読んで【長文の経験値】を上げないと長文がうまく理解できないことがある。
あとは【パラグラフリーディング】という論理的に英文を読んでいく読解技術も身に付けておくと良い。がむしゃらに英文を読んでいくよりも読みやすくなる。 長文読解はたくさん教材があるので、こちらも見ておこう。
基礎レベル:中学レベルの長文読解
まず初めに言っておきたいが、大学受験を控えている高校生がわざわざ中学レベルの長文を読む必要はないと思う。あえておすすめしておくなら下記の本だ。
どうせやるならリスニング力向上や英語慣れが出来るようにCD付きの教材を使おう。
共通テスト突破レベル:共通テスト8割・マーチ・国公立
共通テスト
共通テストレベルの長文読解問題集は【300語程度の易しいレベル】【600語程度の難しいレベル】に分けられるだろう。まずは300語程度の短めの長文を読んでいき、徐々に長めの長文を読めるようにしていこう。 比較的易しいレベルの長文集・長文問題集
1冊か2冊勉強すればいい。高校生なら学校の教科書をしっかり読み込みすることができればこのレベルは不要と言ってもいい。 共通テストでもやや難しめの長文集は以下の通りだ。
- 速読英単語 (1) 必修編 改訂第6版
- 速読英熟語
- 東大英語長文が5分で読めるようになる 英単熟語編
- 英語長文レベル別問題集〈4〉中級編
- 英語長文速読トレーニングLevel 2
- キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ 共通テストレベル編
速読英単語は初めは100語程度の短い長文から、最終的には200語超の長文を併せて70本読んでいく本だ。『速読英熟語』との2冊で、共通テスト8割程度の得点力を身に付けられる良書だ。
速単シリーズについては「速読英単語・速読英熟語 シリーズ解説と受かる使い方・勉強法」を見てみよう。 『東大5分』をやるなら問題集を1冊、2冊やろう。『速読トレーニング』『キムタツ式』がおススメだ。
マーチレベルの長文読解
- キクタンリーディングAdvanced6000
- 東大英語長文が5分で読めるようになる 英単熟語編 Vol.2
- 英語長文レベル別問題集 5(上級編)
- 大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)
- キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ 難関レベル編
基本的にはCD付きのものしか紹介していないが、『やっておきたい英語長文500』などでも良い。
最難関レベル:早慶上智レベルの長文読解
- 速読英単語(2)上級編 [改訂第3版]
- 話題別英単語 リンガメタリカ [改訂版]
- 速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4
速単系の参考書は最低でも1冊勉強しておこう。1冊しっかり勉強して、過去問の英文を読めるようにしておこう。
- やっておきたい英語長文700
- 大学入試よく出るテーマ読み解き英語長文800
- やっておきたい英語長文1000
- 英語長文レベル別問題集 6(難関編)
- 中沢の難関大攻略徹底英語長文読解講義
- ディスコースマーカー英文読解 大意把握から要約まで
- 情報構造で読む英語長文―代々木ゼミ方式
長文読解問題集はなるべく多くこなして過去問で合格点を取れるようにしよう。パラグラフリーディング系の参考書で早慶レベルの問題を収録しているものが多いので、そちらも1冊2冊やっておこう。
英語を効率よく勉強するための、くどいくらいに丁寧な手順
私自身、英語を勉強する時にたくさん勉強法を調べた。その後5年間、何十冊も本を読み込み実践して、「徹底的に無駄を省いた英語の勉強手順」を作り上げた。 それを紹介するので、あなたは1つ1つの手順をきちんと踏んで勉強してほしい。
正しい勉強法を習得する
英語を勉強する前に【英語の勉強の仕方】を勉強する必要がある。なぜなら、英語は勉強法が間違っていると全く伸びないからだ。 事実、現在日本で英語で伸び悩んでいる人が多いのは、正しい学習法が浸透していない証拠だ。
正しい勉強法で、ある程度継続的に学習を続ければ、英語力はあっという間に上がる。全然成績が上がらないはおかしいくらいに思った方がいい。 実際、私は中学レベルの復習から始めて4か月程度でマーチレベルの英語を読めるようになった。
それは【適切な勉強法で】【適切な学習レベルの英語を】【音読中心で我慢強く継続した】からだと言える。 必ず手元に置いて繰り返し読んでほしい勉強法の本を紹介する。
学習の作法
『学習の作法
英語の勉強法をはじめからていねいに
『英語の勉強法をはじめからていねいに』は英語の勉強法を学べるマンガだ。予備校での授業をマンガにしたもので、英単語、英文法、英文解釈、英語長文、英作文にリスニングと、意外に本格的で充実した内容になっている。
個人的に英語は音読学習が最も重要だと思うが、その音読の重要性や、やり方について詳しく解説している部分に価値がある。 これだけ充実した内容で値段も安いので、ぜひ真っ先に読んで英語の勉強方法を身に付けよう。
E判定からの大逆転勉強法
「1冊をカンペキに覚える」「7周してマスターする」「セルフレクチャー」「音読をする」など確実に学習内容を身につけるために必要な勉強法を網羅している勉強法の本。非常にバランスが良く実直な作りになっているのでぜひ1冊持って読み込んでおこう。
現状学力を正確に知る
なぜ自分の学力を知る必要があるのか?
ハッキリ言ってこれは愚問である。スポーツでも勉強でも、自分のレベルに合ったトレーニングをしないと力はつかない。当たり前のことだ。 しかし、勉強面でこのレベルに合った学習を行っている人間はとても少ない。
だから英語難民が多いのだが。 たとえば学校の教師は生徒の学力レベルもわからずに勉強アドバイスをしたり教材をおすすめしたりするが、はっきり言って言語道断である。
例えば中学生のテニス部員に高校レベルの練習を強要するようなものだ。人によっては体を壊してしまうだろう。英語の場合は英語嫌いを作ってしまう原因になる。 さすがに「なんでレベルに合った勉強をしないといけないのか」と思う人はいないと思うが、一応確認しておく。
人は自分の理解力を超えた学習をしてしまうとまず理解できない。人は理解できないものを覚えることは出来ない。したがって自分のレベルに合った学習をすることが大切なのだ。
作法実践編でテストを行う
では具体的に自分の学力レベルを測る方法をお教えする。まずは上記で紹介した『学習の作法 実践編 東大基礎力養成 中学生のための勉強法』を使用する。 この本には英国数の基礎学力テストがあるので、それを解いてみる。その結果、自分の抜けている学力を知ることができる。
和田式英語でテストを行う
作法実践編だけで不安な人は『和田式 受験英語攻略法 三訂版
謙虚に弱点を見つめやり直す
ここが一番重要だ。中学レベルに穴があると知っても、それを真剣に埋めようとする人は意外に少ない。あくまで私の見てきた範囲では10人中3~4人くらいしか本気で中学英語を埋めようとしない。
あとの3割程度は「適当にこなす」、あとの3割は「やらない」だ。人によってはびっくりするかもしれないが、本当にいる。明らかに中学英語からボロボロなのに、プライドからか適当な言い訳をつけてやらない受験生が。
素直に中学英語から復習できる人は本当にあっという間に伸びる。最近でも「専門を退学して早稲田受験を決意した浪人生と会って来ました」で紹介した浪人生は2週間程度で中学英語を徹底的に復習していた。
開始当初の学力は低かったが、1か月後には共通テストレベルの勉強をしている。おそらくあと3か月後にはマーチレベルに軽く到達しているだろう。伸びる人は自分の弱点と向き合うことを恐れない。
パーツごと、参考書ごとの勉強法を知る
ブログ上で、英単語や英文解釈、特定の参考書の使い方なども紹介しているので、そちらを見ながら勉強してほしい。
- [語彙]難関大学受験に必要な6000語を6か月で覚える英単語・英熟語の覚え方
- [文法]共通テスト英語9割、第2問・英文法問題で90%以上取る英文法の勉強法
- [解釈]4か月で偏差値が20アップする英文解釈・英文和訳のやり方と勉強法
- [長文]大学入試英語の長文読解問題で8割得点できるようになる3つの勉強法
- [高1高2]高校1年生、高校2年生が大学受験に向けてやっておくべき英語勉強法
- [構文]英語のセンスを高める例文暗記、英語構文の勉強法
レベルに合った学習を行う【最速参考書カリキュラム】
ここでは「何をやればいいかわからない」英語難民のために、早慶を始めとする難関大学の英文を読めるようにするための参考書カリキュラムを解説する。
大学受験英語を攻略するために重要なポイントは「1日でも早く過去問の英文を読めるようになること」。いつまでもチンタラ文法とか単語を勉強していても、過去問が意味不明だと不安だしやる気も出ないからだ。
早慶東大の過去問の英文を読めるようにするために必要な事は英単語・英熟語・英文解釈の3つを中心にガリガリ勉強することです。各ステップごとにどんな参考書を勉強すればいいかを解説していこう。
参考書カリキュラム例
基礎レベル
- E判定からの大逆転勉強法を読む
- MrEvineの中学英文法ドリル(英文法レベル別問題集①+②でもOK)
- システム英単語Basic+世界一分かりやすい英文法(もっとつながる英文法でもOK)
共通テスト突破レベル
まず国公立の人は必ず以下のカリキュラムを勉強しよう。
- システム英単語Basic+キクジュクBasic+肘井の読解英文法(リーディング教本でもOK)
- 共通テスト英語長文が面白いほど出来る本(パラリーを学ぶ)
- 共通テスト英語過去問(黒本を本試験+追試験を新しい年度から10年分やる)
- 共通テスト英語第2問を全年度分やる
- マーク模試問題集で10年〜20年分さらに徹底的に演習を行う
- 共通テスト8割切らないレベルまで共通テストレベルを徹底的に演習を行う。
何回も繰り返すが、どんな人でも共通テスト英語が出来ないようではお話にならない。マーチ・関関同立・早慶上智志望であっても共通テスト英語で8割以上取れない程度のショボい英語力でいくら早慶対策しても土台が無いから意味がない。
まずはしっかり共通テストレベルの英語をカンペキに解けるようにしよう。特に早慶レベル志望なら共通テスト英語長文はノーミスで20分以上余して8割9割取れることを目標にして欲しい。
共通テストが安定してきたら以下の参考書などをやって英語力をビルドアップしていこう。
- システム英単語とか単語王とか
- 速読英単語必修編(音読&シャドウイングしていく)
- キムタツ式英語長文共通テストレベル編
最難関レベル
- 志望大学の過去問を5年以上解く。
- 英語長文がロジカルに読める本
- 情報構造で読む英語長文
- ディスコースマーカー英文読解
- 色んな大学・学部の過去問を解いていく
共通テスト8割以上の土台があれば、正直参考書は何をやっても力が付くはずだ。ここからは志望大学の傾向やレベルに合った参考書を各自で判断して勉強していこう。
英語の勉強に関するよくある質問FAQ
まずは英単語と文法だけ勉強すればいいんでしょうか?
- 単語と文法と解釈と長文をなるべく全てやるべし。
英語と言う言語科目は長文読解を中心でやるべきです。単語だけやっても英語は伸びません。単語だけ、文法だけと言う勉強法はハッキリ言って時代遅れですから考え方を改めた方がいいでしょう。
伸びる人がいるようですが、元々長文の読み込み量が十分だったり、学校でリーディングをかなりやっている人だったりします。 英語は各人の学力状況によって優先するべき勉強がかなり違うので、人のまねをするのではなくて自分に必要な学力を見極めて勉強するべきです。
英文解釈はやったほうがいいですか?
- 勉強したことがなく読み込み量も少ないのなら勉強した方が良い。
人によっては特に必要がなく、勉強したことがないまま合格する人もいます。でも基本的には英文解釈はしっかりと勉強した方がよいでしょう。 英文解釈を勉強することで英語を精読するスピードが格段に速くなるからです。以下のカテゴリーから各記事に飛ぶか「英文解釈勉強法」を読んで、英文解釈をしっかりと勉強しましょう。
英文法はいつ勉強すればいいんですか?
- 中学~高2までの読解英文法は今すぐに。文法問題集は共通テストレベルの長文が読めるようになってからが目安。試験までの残り時間による。
英文解釈など、英文読解に必要な基礎的な英文法の事を私は読解英文法と呼んでますが、この読解英文法は最優先で始めるべきです。 一方、ネクステ―ジなどの文法問題集はいきなり始めなくてもいいと思います。
もちろん最初から勉強して覚えられるならやればいいですが、基礎力のない人や勉強法が固まっていない人は、ネクステ―ジを使いこなせないことが多いのです。 とはいっても、試験までの残り期間が少なければ、なるべく早く文法問題集に取り組む必要があるでしょう。
中堅私大~マーチまでの大学だと文法分野の配点が高いところも多いです。 志望大学の傾向と残り時間、自分の学力などをきちんと考えてから判断しましょう。