共通テスト試験の国語でいつもまともに得点できない。5割を超えない。模試でいつも足を引っ張るのは国語。
共通テスト試験の現代文は難しいです。生半可な勉強じゃ太刀打ちできません。しかし、きちんとした戦略を持って、普段から正しい勉強を積んでいれば確実にある程度の得点は取れるようになります。
今回は共通テスト試験で高得点を取るための勉強法と参考書を解説していきます。
共通テスト国語の難しさとは何か?
まず前提として押さえておいて欲しいのが、共通テスト国語は共通テスト試験科目の中でも最も難しいといってよいくらいの強烈な難易度です。
英語では9割取れるという人でも、国語で9割取れる人はなかなかいない。何が難しいのか。
それは制限時間です。とにかく時間が足りない。評論、小説、古文、漢文を合計80分で解くわけですが、制限時間がめちゃめちゃ厳しいわけです。
だから早稲田の国語は解けても、共通テスト国語は出来ないということもあり得ます。スピードが足りない人は共通テスト国語で高得点を取れません。
最終的にはこの制限時間という試練を超えるんだ、という認識を持っておいて下さい。
共通テスト現代文の平均点は?
おおよそ6割程度だと言えます。現代文は最初に解く人が多い分、それなりに得点できている人が多いようです。
ただ、現代文を解くのに50分かけてしまっては古典にかける時間が無くなってしまいます。実際、毎年「時間配分で失敗した」という声が絶えません。
現代文は現代語で書かれているわけです。僕ら日本人は元々日本語の文章が読めるのですから、速く正確に読めるようにしたいものです。(英語はまず読む→解くって二段階ですが、現代文はいきなり解く段階にいける)
まず何から勉強するべきか?これがないと話にならない
まず大切なのは問題文を正しく読めるための三種の神器、
- 語彙力
- 背景知識
- 読み方の技術
を身につける必要があります。語彙力は絶対に必要です。評論でも小説でも、最低限の語句の意味を知らなければ本文理解は出来ないからです。
背景知識とは「経済」とか「宗教」などの文章テーマの基礎知識のこと。「神」「言語論」「ハレとケ」などの言葉の意味を知っているかどうかで、本文理解度と読解スピードが格段に変わってきます。
3つ目は読み方です。評論には評論の読み方、小説には小説の読み方があります。それぞれの読み方の基本を身につけることで、正しく本文を理解し、正解を選べるような読み方ができるようになります。
語彙力を鍛える!
まずは漢字の読みと意味を覚えましょう。共通テスト現代文は書きが出るわけではないので、まずは読みと意味、それを全て覚えたら書きを練習するという手順でやってください。
英単語を覚えるように「読みを言って意味を言う」というトレーニングをサクサク進めて下さい。1日100個くらいを目安にどんどん回していきましょう。
背景知識を鍛える!
漢字と並行して勉強して欲しいのが、背景知識と小説語句です。次の参考書を勉強しましょう。
背景知識についてもう少し知りたい方は「現代文の読解力を高めるためには背景知識が必須?その正体と勉強法」をお読み下さい。
背景知識を勉強するときはとにかく説明してみることを実施して下さい。読んだ用語の意味をカンタンにでいいから説明してみる。
説明できるようになれば、そのテーマについての理解が深まっているはずです。まぁ最初はあまり堅く考えずに3周くらい通読知っていく気持ちでやりましょう。
読み方を覚える!
出来れば上の2冊と平行でやって欲しいのが以下の参考書です。
この本は、多くの高校生が出来ていない「読み方の基本」を解説しています。まずはこの本を読んで「読解法の基本中の基本」を完璧に身に付けて下さい。
ここまでの3冊で基本中の基本は身に付くと思います。
ただ、この3冊は本当に「基本」なので、共通テスト現代文で高得点は取れません。共通テスト現代文は最難関レベルと考えてほしいなと思います。まだまだ勉強が必要です。
高校基礎レベルの問題集で演習
読解テクニックで学んだ読解法を身につけるために、以下の問題集で演習をしましょう。
記述問題もありますが気にしない。このくらいの記述問題は出来ないと話にならないと思って下さい。
全ての問題をきちんと根拠を持って、説明しながら解けるようになるまで繰り返し勉強して下さい。アクセスの使い方は以下のページを参考にして下さい。
共通テストレベルの読解法を身に付け演習を繰り返す
今までの勉強で、基礎レベルの学習は終えました。でもこの時点ではまだ良くて7割、せいぜい5、6割くらいでしょう。ここからは8割を目指す勉強をしていきます。
共通テストの読解法を身につける
共通テスト現代文の読み方や解き方を身につけるために、以下の本を勉強します。
これは共通テスト現代文対策の鉄板本なので、あまり説明は要らないかと思います。まずは本書を勉強して解法や選択肢の分析法を身に付けて下さい。
過去問やマーク式問題集で演習
読解法を覚えたら後は実戦、実戦、実戦!です。数をこなしましょう。
共通テスト過去問は解説の詳しい黒本を使ってください。解くのは主に本試験。追試験は解かなくてもいいです。解く年数ですがまず10年分。時間があるならそれ以上解きましょう。
この段階では制限時間を意識して演習して欲しいです。制限時間は20分。長くても22〜23分くらい。「素早く問題を読み解いていくためにはどうすればいいか?」を研究して下さい。
共通テスト現代文は難しいので、高得点が欲しいなら妥協は許されない
何度も言いますが、共通テスト現代文は難しい。制限時間が厳しいのです。
だから速読力を鍛える必要があります。これは別に無理して速く読むのではなく、普通に理解できる読むスピードを早くしていく必要があります。
そのためには語彙力、背景知識、そしてなるべくたくさんの文章を読んでいく(多読)ことが大切です。2次試験がある人は『入試現代文へのアクセス発展編』など、問題演習をどんどんこなしていきましょう。
共通テスト現代文の戦略
【お得情報】私立大志望者は共通テストで古典を解くな!?
私大専願の人は、共通テスト試験国語の試験で、古文漢文を解かずに現代文のみを解くという作戦がオススメです。
古典を捨てて、浮いた時間を全て現代文に使って高得点を取って、現代文の得点のみの共通テスト利用の私立大学に出願するということです。
首都圏では例えば立教、中央、法政大学などの一部の学部の共通テスト利用方式で「国語(近代以降の文章)」=つまり現代文のみで共通テスト利用を出願できるようです。
- 参考URL:「大学検索システム|kei-net」
関関同立も、現代文のみで共通テスト利用を受験できる大学学部があります。ぜひ調べてみてください。英語・社会で安定して8割〜9割得点できる自信があるなら、共通テスト利用で滑り止めを一気に確保出来る事も可能です。
解く順番と時間配分はどうするべき?
得意分野によって変わりますが、漢文を真っ先に解くのがオススメです。漢文が最も易しく早く解けるからです(漢文が小難しい年もあるので絶対化しないこと)。
それと共通テスト試験の古文は難易度が高く、相当得意な人でないと20分で高得点を取るのは難しいでしょう。
国語が得意でない人を含む、一般的におすすめできる順番は以下のとおりです。
漢文(10分ちょい)→評論(20分)→小説(20分)→古文(25分)
※得意分野・その年の難易度によって時間を微調整
現代文が得意な人なら「現代文→漢文→古文」でもいいでしょう。