本日は海外でも人気のある英単熟語帳『DUO 3.0』と『DUOセレクト』をご紹介する。

『DUO』は1つの例文に単熟語を5個程度詰め込まれた例文型の単語帳だ。 1つの単語につき1つの例文を見て覚えるよりも数倍の効率化が図られている。 DUOを使うのに適したレベル・対象者や上手い使い方を解説しよう。

DUO3.0のシリーズ解説と評価

『DUO 3.0』は1つの例文の中に重要英単語・熟語を収録して効率化を図ったかなり画期的な英単熟語帳だ。

  • [ジャンル]単熟語帳
  • [問題数]560英文
  • [難易度]難しめ:最低でも4000語~4500語レベルの単熟語は覚えておくべき
  • [到達レベル]難関→最難関:マーチ→早慶東大
  • [勉強期間]1日5セクションで12日で1周→自由なペースでシャドウイングを何十回と繰り返す
  • [使用目的]難関大に必要な単熟語を覚えるため
  • [勉強目標]全英文の単熟語を即答できる
  • [対象者]早慶レベルの単熟語をサクサク覚えたい人

DUO3.0シリーズは以下の4つのコンテンツがある。

  • DUO 3.0
  • DUO 3.0 / CD基礎用
  • DUO 3.0 / CD復習用
  • DUO 3.0 / ザ・カード

おすすめできるものとおすすめ出来ないものがあるので、1つ1つ解説していこう。

DUO3.0ブック型

『DUO 3.0』はDUOのメインテキスト。例文と英単語・熟語を収録した単熟語帳だ。これは必ず持っておくべきテキストだろう。

DUO3.0/CD基礎用

『DUO 3.0 / CD基礎用』は音読慣れしていない人のための音読練習用教材。アマゾンでの内容紹介文を引用しておこう。

内容紹介 英語が苦手な方でも、楽しく確実にマスターできる音声CDです。 「見出し英文和訳→見出し英文(スロースピード)→見出し語→最後にもう一度見出し英文(ナチュラルスピード)」という丁寧な録音パターンを採用。

また、ナレーションも、音声教材にありがちな単調なものではなく、文の内容に合わせてネイティヴが感情を込めて読んでいますので、飽きることなく学習が進みます。

参照元:Amazon『DUO3.0 / CD基礎用』

音読慣れが出来ていない人は基礎用CDを使って音読練習をすればいい。逆に、ある程度音読慣れしている人は復習用CDのみを使用すればいいだろう。

DUO3.0/CD復習用

『DUO 3.0 / CD復習用』はDUO専用の復習CD。DUOの560本の英文音声のみを収録している。

全部で約60分なので、1時間で2600語を復習することができる私は毎日DUOの復習用CDを聴きこんでシャドウイングや音読を繰り返していた。

私は1か月で2600語を全て覚えてしまった(すでに覚えている単語も相当あったが)。 復習用CDを聴きこめる人なら、2か月程度、毎日DUOを聴きこむことですべて覚えられるだろう。

DUO3.0/ザ・カード

『DUO 3.0 / ザ・カード』 はDUOのカード版。正直言ってカードは特に必要ないというのが個人的な、あくまで個人的な意見である。 DUOは復習用CDでのシャドウイングをすることで効率的な学習が出来る。

それをカードで覚えるというのは、音声を活用しないことにもつながり非効率化を招きかねない。 黙々とカードだけで覚えていくのは、DUOのメリットを全然生かせない方法なので、カードを使用する際は十分気を付けていただきたい。

値段も高く、積極的に薦めることは出来ないものになっている。

DUO3.0 対象者別 買うべき本・CDパターン

音読慣れor慣れてない人別おすすめ
  慣れてる人 慣れてない人
DUO3.0
基礎用CD
復習用CD
カード × ×

音読慣れしている人は本と復習用CDの2つがあればよい。値段も2000円程度で2600語を覚えられるのでコスパはかなり良い。

一方、音読慣れしていない人は本と基礎用CD、復習用CDの3つが必要になる。値段はやや高くなるので、音読慣れしていない人にはDUOシリーズ全体は積極的に薦められなくなっている。

DUO3.0のレベル・DUOをおすすめできる受験生・おすすめできない受験生

DUO3.0は英検でいうと準一級レベル、早慶など最難関大レベルといってよい。同義語、反義語や派生語などの情報量も相当あり(市販の単語帳だと最高レベル)、前書きによると総語数は7000語以上になるという。

私はDUOの見出し語と単語王の2冊を暗記したが、早稲田大学の英語で知らない単熟語はほぼないレベルになった。

難関大学を受験する人にとっては心強い一冊になるだろう。 音読慣れもある程度していて、CDの聴きこみと音読を十分繰り返す根性のある逆転合格を目指す難関大学受験生はぜひ使うとよいだろう。

逆に、音読慣れをしていない、CDの聴きこみなどを十分時間をかけて出来ない人はDUOを使っても大した効果はない。したがってあまりDUOを薦めることはできない。

DUO3.0の具体的勉強法

  1. 基本方針:560本の例文を分割して覚える。1周目で完璧に覚えようとしない。
  2. 1周目は「例文をスラスラ音読できるようにすること」を目標に勉強する。
  3. CDを聞いて1セクションずつ数回繰り返して音読する。私は1周目は1日40本程度進めていった。
  4. 音読する際はサイトトランスレーション、シャドウイングなどを織り交ぜ、いろんな方法で音読を行うとよい。
  5. 2周目以降は少しずつ「英文を見ずCD音声を聞いてシャドウイング」出来ることを目標に勉強する。
  6. 音読に慣れてきたら復習用CDを使って1日1~2周音声を聞いていく。
  7. 例文中の単熟語を全て覚えたら派生語などを少しずつ覚えても良い。
  8. 例文を英作文用に覚えてもよし、ディクテーションをしてリスニング対策をしてもよし。

 

語学プレーヤーでDUOを効率よく勉強する方法

iPhoneやAndroidを持っている人は「語学プレーヤー」というアプリを使うと便利だ。

語学プレーヤーを使うと主に以下のことができる。

  • 音声の遅聴き・速聴きが出来る(0.82倍、1.23倍などかなり細かく設定できる)
  • 2秒戻りなど、引っかかった部分だけ繰り返すことができる(2秒、4秒、8秒…30秒と細かく設定できる)
  • AB区間リピートを使用することで、何度も聴きたい部分を繰り返すことができる(たとえば0:10~0:15部分を自動でリピートできる)

音読慣れしていない人にとって、音読学習で最もやっかいなのは英文の音声スピードが速いことではないだろうか。語学プレーヤーを使えばゆっくり自分が読めるスピードで練習することができる。

本を持たずにiPhoneだけでDUOを勉強する方法

iTunesにはトラックごとに歌詞を入れることで、iPhoneで再生するときに歌詞を表示することができる。

この機能を利用して、DUOに例文のテキストを歌詞として入力することで、iPhoneだけでDUOを勉強することも可能だ。PCをある程度使える人にはイチオシの勉強法だ。

  1. DUO 3.0 例文全部などから例文のテキストデータをコピペする。
  2. iTunesでDUOのプロパティを開き、歌詞タブを開いて英文を入力する。

もう少し詳しく解説すると…

  1. DUO 3.0 例文全部を開いて、例文の部分をドラッグして全部選択する(青くなるように)
  2. 右クリックを押して「コピー(C)」を押す。(CTRL+Cボタンでも出来る。CTRLはキーボード左下にある)
  3. メモ帳などを開き、右クリックを押して「貼り付け(P)」ボタンを押すと、メモ帳に例文データが貼られる。(CTRL+Vボタンでも出来る。)
  4. iTunesを開き、DUOのトラック「section 1」を選択して右クリックし「プロパティ」を押す。「歌詞」というタブがあるのでそれをクリックする。
  5. 歌詞部分に例文をコピペする。
  6. iTunesで再生すると例文が出てくるようになる(はず)

私の説明だと少しわかりづらいと思うので「本を持ち歩かずにiPhoneでDUO3.0を使った英語学習2)」などを参考にされるとよいだろう。

DUOセレクト 本とCDの解説と使い方

『DUOセレクト―厳選英単語・熟語1600』は共通テストレベルの英単語1000語、英熟語600語を収録したもの。

『DUO3.0』よりもレベルを易しくしたもので、例文も少なめで、同義語・反意語の収録も少なくなっている。共通テストレベルまでの学習者なら使いやすいだろう。 『DUOセレクト CD』は基礎用と復習用の両方を収録している。