『ナビゲーター世界史B』シリーズと共に、世界史の理解本として初級者におすすめされることも多いが、実は初級者には難しい参考書だったりする。
本シリーズのレベルや正しい使い方を解説する。
『青木世界史講義の実況中継』とは
- [ジャンル]流れ理解本
- [問題数]全5巻(第5巻は文化史)
- [難易度]難しめ
- [到達レベル]教科書知識はある⇒難関レベルの細かい流れ・用語がわかる
- [勉強期間]受験生なら2か月~3か月
- [使用目的]世界史の細かい流れを理解するため
- [勉強目標]各時代の細かい流れがわかる(サブノートを完答できる)
- [対象者]難関私立大学受験生
『青木世界史B講義の実況中継』は難関私立大学の受験生に向く、細かい流れや用語を理解するための講義本だ。
全5巻で、第5巻は文化史対策となっている。
『ナビゲーター世界史Bの使い方|独学で通史をする方法』でも解説したが、実況中継シリーズは実は初級者の通史には向かない。文量が多いし、用語のレベルも高いからだ。
特に実況中継はナビゲーターよりも用語レベルが高いので、難関大学の受験生が細かいところまで突っ込んだ理解をしたいときに使うと良いだろう。
『青木世界史B講義の実況中継』はCDが最大の魅力
なんといっても、青木実況中継はCDがついているのが良い。
このCDは青木先生が各冊の概要、歴史の流れをおおざっぱに解説しているのだが、何度もCDで聴くことによって流れを完全に覚えることができる。
特に、近現代の3巻と4巻はナビゲーター派の人も使ってもいいだろう。CDを聴くだけでも買う価値は十分にある。
私は近現代がかなり苦手だったので、実況中継の④巻を買って、CDを毎日寝る前に聞いて寝ていた。
CDの収録時間はおよそ1時間程度で、寝る前の1時間を1か月毎日聞いたことで、現代分野がかなり得意になった。
『青木世界史B講義の実況中継⑤』は文化史対策の導入として優秀
『NEW青木世界史B講義の実況中継 (5)』は文化史対策本なのだが、比較的易しめなので共通テストレベルからマーチレベルの文化史対策に向いている。
早慶上智の世界史文化史対策としては『佐藤の世界文化史一問一答』がおすすめだが、これはかなり細かい用語まで収録しているので、1冊目に実況中継を挟んでおくと良い。
文化史が苦手な人でも、CDを何度も何度も聞いていれば自然と覚えられるようになる。個人的には青木先生の文化史の小話がけっこう好き。
クラシック音楽のCDがけっこう自宅にあったので、青木先生が解説する音楽家のCDや楽曲を勉強中によく聞いたものだ。