古文の実力は「読んだ量」に比例します。
英語と同じように出来るだけたくさんの長文を読み込むことが重要です。
古文の多読教材として最適なのが『土屋の古文100』です。
その名の通り100本の文章が収録された参考書です。英語で言えば『速読英単語』ですね。
この本を読んでいくことによりマーチレベル、早稲田レベルへとステップアップしていくことが出来ます。
『土屋の古文100』シリーズ解説
- [ジャンル]速単系(設問がないリーディング教材)
- [問題数]古文100題
- [難易度]標準:共通テスト古文がまぁ読めればOK
- [到達レベル]基礎→難関:短文が読める→マーチレベル合格点
- [勉強期間]1.5か月:1日5文×20日×2周
- [使用目的]古文を多読して、読解力を高めるため
- [勉強目標]各古文をスラスラ音読し訳せるようにする
- [対象者]速読力を身に付けたい難関大学志望者
『土屋の古文100』は古文版速単。古文の長文を100文集めた参考書。古文の読解力を高めるためにはどうしても多読が必須です。
単語や文法、解釈や読解テクニックを学んでも、古文は実に様々な話があるために、ある程度の量をこなして経験値を積まないとどうにもならないのです。
そこで提唱するのは、設問のない古文をどんどん読んで、古文の文章展開に慣れてしまうという勉強法。
英語では「速読英単語」などの音読用教材での勉強法が流行っていますが、古文でも似たようなメソッドで勉強することが有効です。
大量の古文を読むことで、古文初級者が苦手意識を持っている「主語の転換や省略の補い」「敬語」「唐突な場面展開」「古文常識」などに慣れることができます。
そしてこれらは単にテクニックを学ぶだけでは身に付けにくいものです。
たとえば『富井の古文読解をはじめからていねいに』『改訂版 元井太郎の 古文読解が面白いほどできる本』などのような読解法を扱っている本だけ読んでも、実際の得点力が伸びるとは限りません。
やはり大量の古文を読み「習うより慣れろ」でいくのが近道だと思います。
『土屋の古文』は頻出の古文ばかり集めているので、特に私立大学を受験する人はやっておきたいですね。
古文は出題する材料が限られているため、あらかじめ読んでおいた古文が入試に出る事もよくあります。
同じ部分が出なくても、いろんな作品を読みそのあらすじを知っていれば、問題を読みやすくなります。
参考書自体が古いので心配するかもしれません。ただ、古文は時代が変わろうが英語のように材料となる文章が変化しないので、設問もない本書の古さを心配する必要はないです。
使い方と手順
- まずは1文ずつ本文と口語訳を対照させて理解する。単語は適宜左ページを見ておく
- 読解ポイントを読み、本文展開や古文常識をしっかり吸収する
- 頭の中で現代語訳をする。スラスラ読めるようになるまで音読を繰り返す
- 飽きて棒読みにならないように、音読は一度に30分以内に収めるようにする
- スラスラ読めるようになったら段階でさらに5回読み込みを積む
- 合計で20回程度は最低音読する
- 初日5回→翌日3回→翌々日2回…(2周目)5回→3回→2回…といった感じで20回音読する
- 勉強終了後、1か月2か月空いたら再び読み込み復習をする
20回音読を何周もすることが大事。定期的に何度も読み返して完璧にしてしまいましょう。完璧に読めるようになった古文が100個あれば相当の自信になるはず。
個人的なおすすめとしては『富井の古文読解をはじめからていねいに』『改訂版 元井太郎の 古文読解が面白いほどできる本』などを勉強したら、学んだ読解技術を意識して再び読むという勉強法。
テクニックを使って100本の古文を読み込むことで読解法を完璧に身に付けることが出来ます。