キムタツ先生の長文問題集『キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ』をご紹介。

この長文問題集は「CD付きで英文が面白く、パラグラフリーディングとスラッシュリーディングが実践でき、値段も安い」と、いいとこずくめの問題集だ。

 

『キムタツ式長文速読特訓ゼミ』とは

  • [ジャンル]長文問題集
  • [使用目的]速読力・速解力強化
  • [勉強目標]全英文をシャドウイングできる
  • [対象者]速読力・速解力を高めたい人

(以上は全シリーズ共通)

本書の特徴・メリットは以下の通りだ。

  1. CD付きで音読学習がしやすい
  2. 問題を解きながら、パラグラフリーディングを自動的で習得できる構成になっている
  3. スキャニング、スキミングなどの速読速解技術も学ぶことができる
  4. 本の中で「20回音読」を義務づけ、強制的に反復できるようになっている
  5. 文章内容自体がなかなか面白いものになっている
  6. CD付きで1000円前後、類書と比べて問題数が多くコストパフォーマンスが高い

近年出版された問題集の中で、これだけ「受験生のためを考えた」問題集はなかなかないと思う。特にCD付きで問題数も多く値段も安いのが高評価。

デメリットというか使用上の注意点も挙げておこう。

  1. 構文解説が多いとは言えないので、英文解釈をしっかり勉強してない人にとっては若干難しい。
  2. CDスピードが速すぎるのでスマホアプリなどで調節が必要。速く読もうとしすぎて「棒読み」にならないように注意。

『キムタツ式 はじめての英文速読』のスペック

シリーズ全体を通して、前半から後半まで徐々に英文が長くなっているので、自然と長めの長文に慣れることができる。

  • [問題数]9題
  • [難易度]超やさしめ:中学レベルの語彙があればOK
  • [到達レベル]0→入門:中学→難関高校入試レベル
  • [勉強期間]2週間

キムタツ式 はじめての英文速読』全9題で150語~250語程度の短めの長文が中心だ。高1が対象となっている。

音読の練習を行いたい高校1年生はここから勉強してもいいだろう。

『キムタツ式 基礎レベル』のスペック

  • [問題数]15題
  • [難易度]易しめ:3000語レベルの単熟語と基礎解釈を仕上げておけばOK
  • [到達レベル]入門→基礎:短文が読める→共通テスト6割
  • [勉強期間]1か月:1日1題×2周

キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ 基礎レベル編』は全15題。300語~400語程度の長文が中心。使われている単熟語は3000語レベル。

レベルは共通テスト準備レベルくらいだろう。共通テストレベルの単熟語と解釈書を終えた後に勉強するといい。共通テスト6割から7割程度まで伸ばすことができるはずだ。

前述のように構文解説が詳しくないので『入門英文解釈の技術70』あたりを勉強してから取り組んだ方がいいかもしれない。

『キムタツ式 共通テストレベル編』のスペック

  • [問題数]18題
  • [難易度]やや難しめ:4000語レベルの単熟語と『技術70』レベルの解釈が必要
  • [到達レベル]基礎→難関の手前:共通テスト6割→8割
  • [勉強期間]1.5か月:1日1題×2周

キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ 共通テストレベル編』は全18題。

1~8が約300語、9~15が約400語、16~18が約500語と、徐々に長い長文を読むようになっている。

使用語彙は4000語レベル。共通テスト7割程度で、主に時間不足に悩んでいる人が共通テスト8割を取りたいときに薦められる。

『キムタツ式 難関レベル編』のスペック

  • [問題数]15題
  • [難易度]易しめ:6000語レベルの単熟語と『基礎100』レベルの解釈が必要
  • [到達レベル]基礎→難関:共通テスト8割→マーチ合格点
  • [勉強期間]1か月:1日1題×2周

『キムタツ式英語長文速読特訓ゼミ 難関レベル編』は全15題。使用語彙は6000語レベル

設問がそんなに難しくないので、共通テスト8割程度、マーチレベルの実力をつけたい人に向いているだろう。

キムタツ式英語長文速読特訓ゼミの使い方・使用上の注意

こう言ってはなんだが、勉強法については本書の説明を見れば全てOK。

ただ一つ注意点があるとすれば本書の指示通りきちんと音読練習をすること。本

書を使いこなせない人を想定するなら、音読をサボる人がいるくらいだろう。しっかり20回集中して音読しよう

注意点は以下の通り。

  • 構文解説はあまりない。そのため英文解釈をしっかり行った上で勉強すること。
  • CDのスピードがかなり速い。「語学プレーヤー」などで速さを調節しながら練習しよう。
  • 設問が良い意味で易しいが、悪い意味では簡単すぎる。難関レベルを目指す人は「えぐい問題」が出題されている問題集も勉強しよう。