今回はZ会のどちらかというと一般向けの英語参考書『速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4
この2冊はTOEICコーナーに置かれることが多いが、大学受験用としても十分使える内容になっていると思う。
私はTOEIC対策として2冊を使用したが、十分に受験でも使えると感じた。
『速読速聴・英単語Core1900』『Opinion1400』とは
- [ジャンル]速単系
- [問題数]Core64長文/Opinion約210文(実質51文)
- [難易度]最難関:早慶上智レベルの難しめの英文
- [必要学力]速単必修、共通テスト英語9割、マーチ合格レベルの学力
- [到達レベル]早慶の長文で合格点
- [勉強期間]1か月~2か月
- [使用目的]速読力・リスニング力を高める、背景知識を付けるため
- [勉強目標]各英文をスラスラとシャドウイングできる
- [対象者]最難関大学を受験する人、速読力を付けたい人
『速読速聴・英単語 Core 1900 ver.4
『速読速聴・英単語Core1900』の特徴
『速読速聴・英単語 Core 1900』 は時事的ニュース英語を中心に収録している。
こういった時事英語をたくさん読むことで時事的英語に強くなるので、時事英語が出されやすい経済学部や政治経済学部のみ受験するような人に向いている。
長文数は64。長文に加えて、『DUO 3.0』のように157本の例文中に単熟語を詰め込んだものもある。1長文あたりの語数は100語前後と、比較的短めの英文が収録されている。
見出し語は1913語(英単語1423語+熟語490語)で、派生語を含めると総収録語数は3462語にも及ぶ。とはいっても、本書では基本的に見出し語のみを覚えるつもりで勉強して良いだろう。派生語は接頭辞・接尾辞を覚えておけば、無理して覚えなくても問題ない。
「Amazonの画像ページ」で長文のページを一部見ることができる。英文にはスラッシュが入っていて速読練習がしやすい。
そして、類書にない最大のポイントは書き下し訳とスラッシュ訳の2つを収録していることだ。速読練習ばかりしていると、きちんとした普通の訳を作るのが下手くそになってくることがある。
この通常訳は「速読中毒」を和らげるために活用してほしい。まずは通常訳を参考にしながら精読を行った後に速読練習をするとよい。
付属のCDは「fastスピード」と「slowスピード」の2種類。リスニング試験が出る人はfastスピードで読めるようにしておこう。
『速読速聴・英単語Opinion1400』の特徴
たとえば「1. 同性カップルの結婚を合法にすべきである」「3. 死刑は廃止されるべきである」「4. 裁判員制度は廃止されるべきである」「7. 日本政府は15歳未満の子どもからの臓器提供禁止を解除すべきである」「8. 日本の学校は校内で生徒たちによる携帯電話の使用を禁止するべきである」「17. 国連は北朝鮮により厳格な制裁を課すべきである」
このような明確に答えを出すのが難しい問題について、それぞれ「合法にすべきだ」「合法にすべきでない」というように「賛成=For」「反対=Against」の2つの立場からの英文を収録している。
部分的に抜粋した英文のトピック名を引用させていただいたが、どれも最近非常に話題になったものであることがわかるだろう。このような時事的な問題に対しての理解を深めることは非常に重要だ。
特に、賛成反対といった両方の意見を考えることによって、それぞれの問題について客観的に考えを深めることができる。これは自由英作文や小論文などの科目にも波及効果があるはずだ。何より英文内容が面白く興味深いものばかりだ。
ただ、本書はCore1900よりも英文量が多い。相当のボリュームなので、たっぷり時間を取れる浪人生や、すでに英語力が相当ある人が取り組むとよい。
『速読速聴・英単語Core1900』『Opinion1400』の使い方
基本的には本書の前書きに書いているので、それに従って勉強をすればよい。両書はすでに相当音読慣れしている人が使うことが前提なので、特に使い方で注意するポイントはないが、あえて書くならば以下のようなことだろう。
- Coreは「通常訳」「スラッシュ訳」どちらも活用すること
- Coreは文構造もきちんと把握すること。
- Coreは見出し語のみ覚えて、派生語は接頭辞・接尾辞を覚えて対処する。
- Opinionは賛成反対それぞれの立場に立って自分でも簡単に意見を考えてみること。